【東京深夜0時、結婚しない女】インスタ依存、自己愛が止まらない・利花(35歳)~その2~

【東京深夜0時、結婚しない女】インスタ依存、自己愛が止まらない・利花(35歳)~その2~

東京に生きる、結婚しない女性のストーリー。今回の主人公は、ITベンチャー企業で働く、桐山利花(35歳)。

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一日の仕事を終え、重たい体をひきずるように、桐山利花が池尻大橋駅の階段を上がると、深夜0時になっていた。利花は表参道にあるAI開発の会社に勤務している。5年前に転職してきたときは、一般職だったが、今は広報と営業をこなすまでになった。仕事は充実しており、アットホームな社風も気に入っている。

2年間交際している3歳年上の健太と知り合ったのも、仕事を通じてだった。東大卒のエンジニアでイケメン、押しが強く、年収2千万円の健太はモテる。彼に選ばれたというだけで、人間としての価値が上がったような気持ちになった。

セミロングの髪を巻き、黄色のビジュー付きニットと、花柄のスカートを合わせ、華奢なヒールを履き、手にはフランスブランドのチェーンバッグを持ってデートに来る利花を、健太はかわいいと絶賛した。健太が選ぶレストランはおしゃれな店が多く、利花は料理が出るたびにスマホで撮影し、写真SNSにアップした。

“表参道付き合って1年記念ディナー#フレンチ#記念日デート #アミューズ #隠れ家レストラン #ディナー #デート #仲良し #love #happy #dinner #anniversary #instagood #instafood #delicious #写真好きな人と繋がりたい”

出てくる料理を写真に撮ることに、眉をしかめる男は多い。健太は万事に鷹揚で、そんな利花をかわいいかわいいと見守ってくれた。

最近まで健太との良好な関係は続いていたが、1か月前に利花から結婚の話を切り出してから、雲行きが怪しくなってきた。毎週金曜日のデートの誘いがなくなり、LINEの返信が翌日になった。SNSの公開範囲から疎外されているような気配を感じ、健太の共通の友人のスマホから、健太のSNSのタイムラインを見せてもらうと、スキーに行ったりイベントを行なったりしている様子がアップされていた。利花には見せていない、健太の実家の画像や、両親と立ち上げた農園で泥まみれになっている様子など、利花が全く知らない健太がそこにはいた。眉を寄せ、画面を食い入るように見つめる利花を、友人は「怖いよ」とたしなめた。

恋人・健太の2年間の交際の想い出は、インスタにアップしたことだけなのか?

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