【貧困女子】受話器と手をガムテープで……地獄のテレアポ、元・天才子役がハマったパチンコと睡眠薬~その2~

【貧困女子】受話器と手をガムテープで……地獄のテレアポ、元・天才子役がハマったパチンコと睡眠薬~その2~

数年前までは普通の生活をしていたのに、気が付けば貧困と言われる状況になってしまった女性たち。

今回、お話を伺ったのは、現在、営業代行会社の契約社員として働く木田美幸さん(35歳)。現在の手取りの月収は17万円、東京都練馬区にある古いアパートで、知人とルームシェアしています。

彼女はもともと舞台子役の経験があり、テレアポは得意だそうです。さらに母親と姉から言葉の暴力を繰り返されていたので、電話をかけた相手から“バカ”とか“死ね”など言われても、ダメージを受けにくいと語っています。

そんな美幸さんも、前の会社で受話器を手にガムテープでぐるぐる巻きにされる同僚が病むのを見て、自分も不眠症になってしまったそうです。

「夜中に“ノルマが達成できてない!”という激しい焦燥感で飛び起きたり、夢でも電話をしていたり……いろんな会社に行きましたが、前の保険会社は特別に雰囲気が歪んでいました」

どうしてそう思うのか、その理由を伺いました。

「あくまでこれは私の意見なのですが、テレアポって最下層の仕事のひとつなんですよ。電話かけた相手から、保険会社の社名を言っただけで“俺が死ぬって言うのか、忙しいときにかけやがって、てめえブッ殺す”と言われる仕事はありませんよ。あの会社はそんな仕事を正社員採用した大卒のエリートの子たちに、社会通過儀礼としてさせていた。彼らは基本的にそんな仕事をしたくないから結果が出せない。しかし自分より一段下に見ている契約社員の私たちがノルマをこなしている。それに対して嫉妬するんでしょうね。彼らが休憩室で“こんな仕事は社会のクズじゃないとできないよ”と語っていたのを聞いたことがあります。そういう“歪み”みたいな雰囲気を抱える場所にいると、病んでしまうんですよ」

その結果、睡眠薬が手放せなくなり、パチンコ店に入り浸るようになってしまったといいます。

「眠れないまま会社に行ってテレアポをしても、自分が何を言っているか分からなくなります。睡眠薬を飲んでいるとけだるいし、頭がボーっとして仕事が満足にできなくなる日が続いて、私も明日こそガムテと受話器が巻かれるのでは……と思いながら帰った日に、駅前のパチンコ店に吸い込まれるように入ってしまったんです。あの音と、無心な感じがあの時の私には癒しでした。もともとLINEのゲームなどをやっていたのですが、パチンコって音と動く玉と、玉そのものの質感がリアルすぎて驚きました。ビギナーズラックで、当たってしまい、それからはホントにハマりましたね」

勝ったのは最初だけで、あとはゆるゆると負け、1か月で30万円も使ってしまったとか。

「負けると取り戻せると思ってしまうんですよね。睡眠薬とストレスでおかしくなって、結局3か月で消費者金融から50万円も借りる羽目になってしまいました。貯金は全然していないし、実家とは絶縁状態だし、私が死んでも誰も困らないと思いました」

負けが重なった翌朝、何も食べるものがないし空腹感もないので、水だけ飲んで出社しようとした美幸さんは、電車に飛び込もうとしてしまう。

「あのときは、怖かったですね。電車からプップーとすごい音が聞こえて、我にかえりました。給料日まで10日もあるのに、100円しかないからこれを元手にパチンコをするか、もしくはネットで売春でもしようと思いながらスマホを見ていたんです。でも、出会い系サイトなどに登録している子の顔がみんな20代でかわいくて驚き、絶望的な気持ちになったんです。その時に、衝動的に死のうと思いました」

お金がないと死にたくなる……ハイプレッシャーな仕事と、孤独死の恐怖

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