ビューティー&ヘルス 働き世代のガン発症…キャリアコンサルタントに聞いたリアルな話vol.1「告知を受けた時は、何も自分の意見が言えなかった」

仕事ができなくなる、子供も産めなくなるかもしれない……。告知後に感じたのは親とパートナーへの罪悪感

——告知はどんな感じで行なわれましたか?

医師が私の診断画像を見て、「ここがガンね。あなたは血液のガンです」とあっさり、淡々と説明する感じでした。

——昔だと本人には言わずに、家族にだけという告知をしていたと聞きますが。

昔はそうですね。最近はどこの病院でも言うようになったみたいです。最初は医師の言っていることの意味を理解することもできなくて、泣くこともできませんでした。「この写真は本当に私のですか?」と思わず聞いてしまうほど、自分のことだと認められなかったんです。

でも医師は、次々に行なわれる抗ガン剤などの治療方針の説明を続けていましたね。

——告知された時、他に気になることはありましたか?

妊孕性のことですね。その時は結婚して、不妊治療を始めて1年くらいたった頃だったんです。検査入院前に、黄体ホルモンの調子が悪いということでホルモン剤を飲み始めていたんですよ。当時は2004年だったので、その前後からガン治療の妊孕性について始まった時期で、まだスタンダードではなかった。医師の考えはもちろん治療優先、妊娠できるかどうかを聞いた時には「何を言っているんだ」という顔をされてしまって……。

でも、その時に丁寧に克明に、怖いくらい病気の治療について説明を受けたんです。私はあまり記憶にないのですが……、そのことで家族の信頼をその医師は得ていました。結果、家族から「この先生だったら絶対に治してくれるから」と説得されて。誰にも嫌だと言えなくて、そのまま治療に入りました。

——その後妊孕性の温存については?

まったく触れられませんでした。触れたらいけないという感じでしたね。今なら卵子を取ったり、卵巣を凍結したりして、妊孕性を温存する治療を選択できる可能性について説明を受ける機会が増えているんですけど、当時は女性である看護師さんのフォローもなかったです。一気に突然、これからの人生設計のほうが崩れていった感じです。

その後治療が始まってから一度子供のことを聞いたら、「半年は無理でしょう。治療を優先してください」と。

——親やパートナー(旦那さん)についてはどう思いましたか?

すごく親不孝者だという思いがありました。当時は、家族で誰もガンになっていなくて、健康体で産んでもらったのに、何も返せていないのにって。告知というこんな話も聞かせてしまっているし。罪悪感はすごかったです。

夫については、子供産めない、仕事もできなくなる自分を選んでしまって、かわいそう……ごめんなさいって思いました。結婚してちょうど3年くらいだったから。

その後、離婚話を持ち出したこともありました。治療中にどんどん自分の体が変わってくるので、自信がなくなってくるんです。今のうちに別れて、お互い30歳になる前だったから、彼には別の人を見つけて、子供を産んでほしいと思いました。

そんな後ろ向きな気持ちも、夫は賢明に支えてくれて、両親も励まし続けてくれたから持ち直すことはできましたが、病気である自分を受け入れられるようになるまでのこの期間は、ガンを疾患した誰でも通る道だと思います。

主治医や家族、友人に言えないことを同じ境遇の仲間と共有してみませんか?
次回の砂川さん主催のワークショップは5月12日(日)、6月9日(日)に開催予定!

イラストを描くことで、自分だけの時間を持つことができます。

ワークショップでは、パステルを粉状にして指やコットンでくるくると絵描いていきます。どなたでも簡単に描ける方法なので絵心がなくても大丈夫。

ゆっくりと自分の時間を持つだけで心がすっきりとしていきます。

◆5月12日(日)
時間:13:30~16:30 
場所:エセナおおた(大田区大森北4-16-4)
参加費:3000円(会場費、材料費含む)
定員:5名
対象者:働く世代のガン患者・ガン経験者の方
公式サイト:http://mika-sunakawa.com/service/pastelworkshop

6月9日(日)
時間:10:00〜13:30
場所:品川周辺のカフェ(申し込まれた方へ別途お知らせ)
費用:3000円(会場費、材料費含む)+ランチ代

☆☆☆

次回はAYA世代の仕事とガンの関係性について伺います。

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