ビューティー&ヘルス 「アルコール依存症」かもと思ったら…!?今、日本でできる治療・サポート体制の実態を知ろう!

断酒だけでなく、減酒という新たな治療法が誕生

樋口先生が院長を務める久里浜医療センターでは、従来は断酒を目指す方には外来などで症状など診察して、治療が必要な場合は外来通院か入院で断酒の継続を支援してきたそう。しかし現在は断酒だけではなく、減酒を目的とした外来(減酒外来)を2017年から取り入れられています(減酒治療ができるのはアルコール依存が軽症、または依存症の診断閾値下の場合のみ)。減酒を治療で行なうことによって、今までよりも治療に足を運ぶ患者が増えているそうです。

アルコール依存症の治療目標として樋口先生は、「日本では、『断酒の継続』、つまりやめ続けることが唯一の治療目標と考えられてきていました。しかし最近では、飲酒量低減が、ある一定の患者に適応できると示唆されてきています。ヨーロッパではかなり前からアルコール依存の治療として飲酒量低減、減酒を受け入れ、多くの医療機関で取り入れられています。日本でも飲酒量低減治療を行なうことで、治療ギャップを埋める効果があると考えられるようになってきています」とのこと。

患者が断酒に応じない場合や治療がうまくいかない場合(または軽症の場合)には、1つの選択肢として飲酒量軽減を治療目標に置く場合もあるそうです。

治療薬、相談窓口の設置状況について

アルコール依存症の薬物治療は、離脱症状(禁断症状)抑える薬と、アルコールを減らす、またはやめる支援をする薬の大きく分けて2種類があるとのこと。

「離脱症状を抑える薬には抗不安薬、断酒を支援する薬には抗酒薬(服薬中に飲酒をすると吐き気など不快な症状を起こして飲酒を避けるようにする薬、そして2013年に新しくできた飲酒欲求を避ける薬があります。また、2020年の3月には飲酒量を減らすための薬(飲酒する前に服用し飲酒欲求を抑えることで飲酒量を減らす)が出てきています(樋口先生)」

アルコール依存の薬も年々進化しています。

治療前の相談場所としては、アルコール健康障害に関する予防および相談、治療から回復支援は2020年度末までに全47都道府県に設備見込み(2020年3月時点で37都道府県に選定)だそうで、相談窓口も身近なものになってきています。

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いかがだったでしょうか。アルコール依存症の治療体制は整いつつあるのに、それ以前に治療に行かない人が多いという現状がわかったと思います。

少しでも気になる方、もしかしてアルコール依存症かもと思い当たる点がある方は、専門医療機関・地域の相談窓口の検索には、「依存症対策全国センター(https://www.ncasa-japan.jp/)」、上記で記載した各都道府県のアルコール健康障害対策の設置計画などの情報については、「アル法ネット(http://alhonet.jp/)」、アルコール依存症については冒頭で紹介した「減酒.jp(https://gen-shu.jp/)」もあわせて確認してみてください。

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