ビューティー&ヘルス コロナ禍でイライラ・落ち込みやすい人は「香り」と「呼吸」で自律神経ケアを!

コロナ禍におけるストレスや日々の忙しさ、睡眠不足などの影響で交感神経が刺激され続けて自律神経が乱れると、ついイライラしたり怒りっぽくなったり、落ち込みやすくなってしまいがち。逆に、そういったメンタル面の不調は、自律神経ケアを行うことで解消できるかもしれません。

「自律神経ケア」第6回目の今回は、上手なイライラ・落ち込み解消法について、眠りとお風呂の専門家で公認心理師の資格をもつ小林麻利子さんに教えていただきます。第1回~第5回はこちら。

「呼吸」をコントロールすれば気持ちも穏やかに!

イライラしたり落ち込んだりしたときは、嫌なことを言われた・されたなど、必ず何かしらのきっかけがあるはず。負の感情を抱いたときにはまず、「私は今、ストレス状態だ!」と言葉に出したり思ったりして、自分自身に気づかせてあげることが大切です。自分で客観的に気づかなければ適切な対処もできませんし、体を整えるための行動に移せなければ交感神経が刺激された状態が長く続いてしまいます。

次は、物理的に体を楽な状態に整えてあげましょう。イライラしたり落ち込んだ気持ちのときはつまり、心だけではなく体にもストレスがかかっているということ。体表面の血流も酸素状態も悪く、筋肉が萎縮している状態です。体がそんな状態だと、いくら心の中でイライラをなくそうと思っても、簡単にはなくすことができません。

体を楽な状態に整える方法の1つ目は、嗅覚を刺激すること。その日、身につけるアクセサリーブにあらかじめ心を穏やかにするラベンダーなどの香りを忍ばせておいたり、オフィスやバッグの中にお気に入りの香りのハンドクリームを常備するなどして、イライラしたときに嗅ぐと、だんだん心が穏やかになってきます。

感情のコントロールがうまくいかないときって、ゆっくり呼吸をしようと思っても自然にはできないですよね? でも香りを嗅ぐと、次に必ず息を吐かなければなりません。香りを利用することによって、呼吸が徐々にスムースになっていくのです。

手元に何も香りのアイテムがないときにおすすめなのは、3秒間息を吸って・2秒間息を止めて・5秒かけて息を吐くという「3・2・5の呼吸法」。これだと1分間に6回呼吸をするというスピードになるのですが、それが心拍の速さと共鳴して、自然と心が落ち着いていくことがわかっています。電話しながらでも、歩きながらでも呼吸はいつでもできますよね。その上、人にバレないようにできるので、とてもおすすめです。

その後にしていただきたいのがストレッチ。先ほどもお伝えしたように、イライラすると全身の筋肉が萎縮してしまいがちなので、軽く背伸びをするとか肩を回すなど、簡単な動作で構わないので、とにかく筋肉を伸ばしてあげましょう。あとは場所を変える。例えばリビングでケンカをしたら違う部屋に行く、オフィスで上司に怒られたら少し外に出るなど、嫌な状況が起きた場所から一旦離れて、自分の視界から遠ざけるのも効果的です。

イライラした日の夜は、「マインド風呂ネス」がおすすめ!

ここまで実践すれば、アドレナリンなどの攻撃的なホルモンもかなり減少するので、だいぶイライラ度は下がるはず。それでもダメな場合は、「紙に書き出す」というステップにトライしてみてください。

その際はイライラした感情を書くのではなく、なぜ自分がイライラしたのか、その感情に行き着いた考え方を書き出してみましょう。例えば、上司に怒られてすごく腹が立ったとします。では、なぜイライラしたのか? を考えることが重要。最初は「上司が怒ったのは私のことが嫌いだから」と考えたからイライラしたのかもしれませんが、客観的に考えてほかの理由を文字に書き起こしていくうちにだんだん気持ちが冷静になって、「もしかしたら私のためを思って怒ってくれた?」という感謝に変わる場合もあります。

こうしたイライラや憂鬱な感情が起こった日の夜は、ぜひ寝る前の入浴時に「マインド風呂ネス」を実践してみましょう。詳しくは第2回目の記事をご覧いただきたいのですが、「マインド風呂ネス」とは私が数年前から提唱している、マインドフルネスをお風呂で行うもの。

お風呂というのは唯一、体も心も裸になって1人の空間で自分と向き合える時間です。頭の中で、その日にあった嫌なことがグルグルと回ってしまいがちな夜は、意識をまずは自分自身に戻すということをぜひ試していただきたいのです。

入浴時間を快適なものにするために、まずは浴室環境を心地よい状態に変えます。そして洗髪中や湯船につかるときに、目を閉じて耳から聞こえるさまざまな音に意識を向けていきます。シャワーの音、頭にお湯が注がれている音、頭皮をマッサージしている音、湯船の中で体を動かしたときの水の音…。目を閉じて、耳から聞こえる音に意識を向けることで、今まで気づかなかった心地よい音の重なりに驚く方もいらっしゃいます。

人間は、1度に2つ以上のことを考えることはできません。ですから、聞こえてくる音に意識を向けていたとしても、途中でふと今日あった嫌なことを思い出すことがあるかもしれません。でも大丈夫! 否定することなく、その考えはそっと体の隣に置くようなイメージで。また耳から聞こえる音に意識を向けていきます。初めは慣れなくても、続けていくことでその状況がとても心地よく感じられるようになり、心も穏やかになっていくでしょう。

イライラしたり落ち込んだりするのは自分にとってつらいだけでなく、周りをも不快な気持ちにさせてしまい、それでさらに自己嫌悪に陥る…という悪循環を起こしがち。その上、交感神経が刺激され続けて、美と健康にも悪影響を及ぼしてしまいます。普段からぜひ自律神経ケアを心掛け、肌・体・心のキレイを目指していきましょう!

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