ビューティー&ヘルス 肥満、がんリスク……睡眠不足はいいことなし!スタンフォード式快眠術に学ぶ、良い睡眠とは?vol.1

睡眠不足による心身への影響、その深刻さは、いま世界中で注目され、解消の研究が進められています。

睡眠研究を世界でリードしているのが、1960年代に世界最初の総合睡眠研究所を設立した米スタンフォード大学。その睡眠生体リズム研究所所長で、「睡眠負債」を日本に紹介した西野精治教授が、先日行った講演「良いパフォーマンスを実現する最高の睡眠について」の中から、いくつかトピックをご紹介しましょう。

眠りの5つのミッションを理解していますか?

「眠りのリズムはとても乱れやすい。英語でfragileと言われますけれど」と西野精治先生はまず、睡眠の大切さと、そのリズムのくずれやすさを指摘しました。

「睡眠は人生の約3分の1を占め、心身の健康に欠かせない重要な生理現象。そして地球の公転や自転に合わせた生理的なリズム(生体リズム)は体の多くの機能に活動と休息のリズムを与えています。一方、睡眠・生体リズムは環境などの外因、心理的なストレスや身体的疾患などによって、容易に乱れやすい」と。

はじめに睡眠のパターンと役割を整理してみましょう。

■睡眠パターン

はじめに深ーいノンレム睡眠が訪れ、その後はノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返しながら朝に向かっていきます。

 

ノンレム睡眠は、脳も体も休んでいます。レム睡眠では体は休んでいますが、脳は活動していて、夢を見るのはこの時間ですね。で、睡眠にとって特に重要なのは入眠後の90分のノンレム睡眠。ここを「黄金の90分」として、その役割を次のように説明しています。

■睡眠の5のミッション

(1)脳と体に休息を与える

(2)記憶を整理して定着させる
(同時に忘れたい記憶を消す働きもします。眠れないといやな記憶が翌日にしっかり残っていることに)

(3)ホルモンバランスを調整する
(成長ホルモンが分泌します。新陳代謝を促進する重要なホルモン。肌や骨、神経バランスを整える上でも重要です)

(4)免疫力を上げて病気を遠ざける
(免疫力が強ければがん細胞ができても除去できますが、免疫力が弱ければ除去できずがん細胞が増殖してしまうことに)

(5)脳の老廃物をとる
(脳は人体の中でもっとも働いている部位。使えば使うほど老廃物もたまります。効率的に脳の老廃物を除去するには睡眠が一番)

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