ビューティー&ヘルス 卵巣年齢が実年齢より高齢化している女性が増えているといいます。これを食い止める方法はありますか?K.Hさん(33歳 メーカー勤務・未婚)

今、仕事が楽しく、遊びも恋も人間関係絶好調。今の彼と結婚して、妊娠や出産で数年を費やしてしまうなんて「もったいない」というのが本音です。あと5年は仕事をがんばり、ギリギリ30代で産みたいのですが、そのためにできることを教えてください。

A標準体型を維持すること、体を冷やさないこと、よく眠ること の三本柱が大切。

はじめまして、土屋産婦人科副院長、産婦人科医の土屋眞弓と申します。

さて、最近“卵子の老化”がニュースやドキュメンタリー番組などで取り上げら、多くの女性たちが“卵子がどんなコンディションで、卵巣内にどれだけの数が残っているのか”を知る『AMH(卵巣予備能力)検査』を受ける人も急増中。気になる人もいますよね。
実際に働く女性とお話をしていると、“産むなら仕事が落ち着く35歳過ぎ”と“もやもやっと”考えている人が増加の一途。
そこで“現実”を先に申しあげておきますと、35歳を境に自然妊娠の割合はグッと下がり、流産率が上がります。そこから不妊治療をスタートし、40代で出産した人は、想像を絶するような労力とお金をかけ、そして痛みに耐えて、子どもを産んでいる人が目立つということ。

では、近い将来の妊娠と出産の負担を減らすためには、まず婦人科検診を受けることから始めてください。自分の状態を知ることが何よりも大切なのです。これは現代女性に急増している子宮内膜症、子宮筋腫、子宮頸がんなどの子宮の病気や性感染症の早期発見にもつながります。これらは放置すると不妊の要因になるからです。

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続いて行うのは、生活習慣の見直しです。
実年齢以上に卵巣年齢が高齢化しているケースが増えています。一説には「20代女性に卵巣年齢が40代相当の人が目立つ」と仮定する人も少なくありません。
この原因はよくわかっていませんが、ストレスと過度のダイエットが関わっているのではないかと考えられています。卵巣年齢が高い人は、ハードな職場で働く女性や、体脂肪が20%を切ってしまったやせ型の女性に多いからです。また、それだけでなく食事や睡眠が不規則な人は、排卵がストップしてしまうことも。
これを放置して、忙しさに追われ続けていると、卵巣が静かに高齢化していき、妊娠を望んだ30代後半には、早期の更年期になっているという話も聞こえてきます。

卵巣年齢=実年齢にするには、生活習慣を見直すことなんです。食事は1日3回、なるべく野菜とタンパク質を摂るようにする。一日のカロリー摂取目安は、2000kcal程度で、ダイエットは意識しすぎないように。栄養素はタンパク質、鉄分、亜鉛を意識して摂ってほしいですが、サプリメントは補助的に考えて。豚肉、魚、野菜類全般を食べるといいでしょう。さらに、砂糖や食品添加物は極力控える、深酒をしない、下着の重ねばきなどをし、お腹や腰回りを中心に冷やさないように。毎日湯船につかる、運動の習慣をつけること。特に、下半身の筋肉量が多いほど、卵巣機能が高いという説もあり、下半身を鍛えることはとても大切ですよ。

妊娠はいつでもできるものではありません。“いつか産みたい”と考えるなら、30歳を過ぎたら、“自分自身をいたわる”ことを意識した生活を始めてみてください。

賢人のまとめ

どんなに健康に気を使っていても、卵巣年齢は実年齢より若くなることはありません。なぜなら、卵子は卵巣で加齢とともに減っていく一方だから。また、卵巣はストレスや不規則な生活の影響を受けやすく、加齢が加速する傾向に。それを食い止めるには、タンパク質と野菜中心の食事、冷え対策、睡眠時間の確保がモノを言います。