ビューティー&ヘルス どうせ先が見えないし…なんて人は要注意!「Withコロナ」が奪う、選択の意思

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。緊急事態宣言が全面解除となったものの、地域によっては自粛要請は段階的なものに留まり、さらには新しい生活様式が設定されるなど、前のような生活に完全に戻ることはあるのか、このままがずっと続くのかと、不安に思っている方も多いのではないでしょうか。今は、「Afterコロナ」ではなく、ウイルスとうまく共存していく「Withコロナ」という言葉がメディアで取り上げられています。それは終わりが見えない、ということ。この終わりが見えないという漠然とした不安は、メンタルにさまざまな影響を及ぼしてしまいます。

今回は、逃れられないストレス(コロナ)に長期的にさらされたことによって起こるメンタルの状態について、お伝えさせていただきます。

「Withコロナ」という新しい生活様式が選択の意思を奪う

皆さん、「学習性無力感」という言葉を知っていますか?あまり聞いたことがない方がほとんどではないでしょうか。「学習性無力感」は心理学で使用される言葉で、終わりがないという思い込みを抱き、その不安定な状況に嫌気が差すと、もう無理なんじゃないかという諦めが芽生えてしまい、すべてにおいて自身で選択する気力を失ってしまう心の状態を指します。

コロナによって、自分ではどうすることもできないという無力感、制限されるような生活が続き、ならばもう何も考えない、何もしないと、心が無反応になってしまうのです。こうなると、不安を通り越して、すべてがどうでもよくなってしまい、その嫌なことにあらがわなくなってしまいます

今までずっと外出自粛という社会の流れに沿い、仕事も出勤からテレワークになりました。物流の仕事や医療従事者は仕事をずっと続けなければならないという使命感もあるでしょうが、外部からの指示にずっと晒されている状態です。また、テレワークになった方も、出勤時よりも細かく時間のチェックをされて、より拘束されている場合もあるでしょう。

さらには、生活様式を変えなければいけないとはいうものの、会社の指示で、緊急事態宣言が解除になると再び出勤に変わる方もいるでしょう。

この状態はすべて外部からの指示、命令であり、あなたが自らの意思で選択したものではないことがほとんど。最初は自分に選択の意思はあったとしても、いつからか「従わなければならない」と思い込んで、周りの流れに沿うようになっていきます。そして、社会、仕事とは拒否できるものではありません。ちゃんと守らなければならないという、責任感の強い人ほど、「学習性無力感」に苛まれてしまいます。

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