ビューティー&ヘルス 心配で夜も眠れない……。日常生活に支障をきたす不安や恐怖心は「不安障害」かも?

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。前回はWithコロナという新しい生活様式に無理やりにでも合わせようとして、心が疲弊してしまうことで発症する「適応障害」という病をご紹介しました。今回は、適応障害と似たような体、心の不調が出てしまう「不安障害」についてお話させていただきます。

誰にでもある不安でも、日常生活がままならないほど膨らめば障害に

「不安障害」とは、ある限定のものや状況、出来事に対して、過剰に不安や恐怖心を感じてしまい、それにより体と心に不調が表れてしまう病です。不安は、誰しもが感じる普通の感情です。何か新しいことを始める時や新しい環境に飛び込んでいく時には、ドキドキしたり、冷や汗をかくことも多いと思います。皆さん、日常生活の中で度々何かしらの不安と直面しています。

しかし、その不安が度を超えて日常生活に支障をきたしてしまう場合、不安に“障害”という名称がつく病となってしまいます。

「不安障害」は不安を引き起こす対象や状況の種類により、いくつかの種類に分けられます。代表的なものは下記になります。

・全般性不安障害……状況や理由が定まっていない不安や心配が長時間続く
・社交不安障害……社交場面に対して不安を感じてしまい、その状況を無理やりにでも回避してしまう
・パニック障害……突然強い不安に襲われ、動悸や息切れなどのパニック発作が起きる

前回の「適応障害」は、ストレスの元となるものや出来事(ストレッサー)によって発病する心の病だとご紹介しましたが、「不安障害」は適応障害と不調の表れ方が似ていることもあり、医師でも判断が難しいものなのです。診断基準の1つとして、適応障害の特徴であるストレッサーが取り除かれれば6か月以内に症状がおさまることに対し、不安障害は6か月以上症状が確認されることがあります。

眠れなくなるほどの不安がずっと続く場合は要注意!

このコロナ禍では、いつまで続くかわからない不安から、先ほどご紹介した「全般性不安障害」を発症してしまう方が多いです。この障害は、ストレスの元が定まらずに変化していくという特徴があります。コロナでいうと、最初は何のウイルスかわからない不安だったのに、次に感染してしまうかもしれないという不安に変わり、そして自粛がいつまで続くのかわからない不安、再び日常に馴染めるのかという不安、というように対象が変化していくのです。また、不安が重なっていく場合もあります。

身体、メンタルに出てくる症状は下記のようなものです。

・身体症状(不眠・食欲低下・動悸・緊張による多汗・頭痛・腹痛・めまい・倦怠感など)
・気分症状(緊張によるドキドキやソワソワ感・情緒不安定・神経過敏・イライラ・意欲、集中力低下・人と会うのが億劫になる・疲れやすいなど)

うつ病や適応障害との違いは、一概には言えませんが、落ち着きがなくなったり、物事への集中力を欠如が強く出ます。他にも、物事を考える時に、根拠もなく最悪の状況を想像してしまい、より強い不安に襲われるというループを繰り返します

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