ビューティー&ヘルス リモートから出勤に戻れない…その気持ち、人とのコミュニケーションが怖い「対人恐怖症」かも?

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。少し前に知り合いの方のお子さんがリモートでの授業に慣れてしまったことで実際に登校になった時に学校に行きたくないと言うようになったと相談を受けたことがありました。以前の登校時には、楽しそうに学校に行っていたのにです。もしかしたらお友達と何かあった可能性もありますが、そうでない場合は「対人恐怖症」という病の可能性を疑いました。

これは子どもだけではなく、リモートから出勤になった大人たちにも最近よく聞く相談なのです。「対人恐怖症」というものはどういうものなのか、今回はご説明させていただきます。

社交という限定された場で発症する「対人恐怖症」

対人恐怖症の正式な診断名は「社交不安障害」というものです。以前取り上げた「不安障害」の中の1つです。不安障害とは、ある限定のものや状況、出来事に対して過度な不安や恐怖心を感じてしまい、それにより体と心に不調が表れてしまう病です。

不安を引き起こす対象や状況の種類の代表的なものは、下記になります。

・全般性不安障害……状況や理由が定まっていない不安や心配が長時間続く
社交不安障害……社交場面に対して不安を感じてしまい、その状況を無理やりにでも回避してしまう
・パニック障害……突然強い不安に襲われ、動悸や息切れなどのパニック発作が起きる

今回の「社交性不安障害(対人恐怖症)」が発症してしまう場面、症状としては、人前に出ることで緊張のあまりに赤面や声が震えたり、内容を一瞬で忘れてしまったり、必要以上の汗をかいてしまう、などです。また、人と目を合わせることができずに症状が重くなると、人から見られていること自体に恐怖心を持ってしまいます。

人前で緊張すること、赤面、発汗などはある程度の人に見られる普通の症状です。しかし、体が硬直してしまって動かなくなる、ふるえが止まらなくなるなど、周りから見てもいつもと様子が違うと気づくようになり、日常生活が送れないレベルになると、病を疑います。

今のコロナ禍でリモートになった人はリモートになる前から何かしらの不安や恐怖をすでに抱えており、再び出社になった時に、あの嫌な場面にまた放り出されるといった恐怖心が出てしまっている状態です。

自分の意見を人前でちゃんと伝えられますか?
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