ビューティー&ヘルス 心療内科、精神科の違いを知っていますか?病院選びで知っておくべきこと

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。皆さま、毎年10月10日は「世界メンタルヘルスデー」だということをご存じでしょうか。この日は世界精神衛生連盟(WFMH)が、1992年よりメンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的として制定されたものです。現在では世界保健機関(WHO)も協賛し、正式な国際デー(国際記念日)とされています。

以前、知り合いの方が仕事で悩みを抱えてしまい、体重が10キロ近く減ってしまうという症状が出たそうです。その方は近しい人から「一度メンタルクリニックに行ってみたらどうですか?」と提案されたところ、「そんなところに通っているとバレたら心が弱い人だと思われてしまう」と返事をしていたそうです。あくまでも一人の方の意見ではありますが、メンタルクリニックに通うということに偏見を持ってしまっている方も日本ではまだまだ多いのも事実です。

偏見は知らないことで起こります。今回はメンタルクリニックについて、どのようなものなのかをお伝えさせていただきます。

心療内科と精神科の違い。身体の症状によって受診先を選ぶ

メンタルクリニックといっても、心療内科、精神科などさまざまな診療科があります。何かの症状や気分の落ち込みなどに見舞われた場合、どの科を受診すればいいのかわからない方が多いと思います。そこで、まずは症状別に、どの病院を受診するのが最適なのかをお話します。

心の関わる疾患を扱うのは「心療内科」と「精神科」です。どちらを受診するといいのかは、自身に出ている症状によって分けることができます。

・主に身体の症状(心身症……頭痛やめまい、多汗、じんましんなど身体に表れる症状)がある場合は「心療内科」

・主に精神の症状(精神疾患……気分の落ち込み、イライラ、やる気が出ないなどの心に表れる症状)がある場合は「精神科」

となります。依存症などは精神科となります。

心身症は身体に表れる症状と言いましたが、多くの方は頭痛、食欲不振などの症状が出た場合、内科などを受診して原因である体の悪い部分を見つけてもらおうとすると思います。これももちろん悪いことではありません。メンタルからではなく本当に身体に悪いところがあり、それが症状として出ていることもあるからです。

内科で調べてもらってもどこにも身体の不調の原因となるところが見つからない時には、症状から内科の医師が心療内科などを紹介してくれる場合もあります。しかし、多くは他の病院で悪い部分を見つけてもらおうと何度も別の医療機関を受診する(ドクターショッピング)をしてしまう方もいます。ご自身が納得することも大切ですが、身体に異常がないと医師から診断された場合は、心療内科の受診も候補として入れてみてください。一度受診した内科医師に、心療内科、精神科を受診するほうがいいのかを相談してみてもいいでしょう。

逆に、精神疾患など心に表れる症状の場合は、初めから心療内科や精神科を受診する方もいるでしょうが、もちろんそれでも大丈夫です。心療内科や精神科でも、まずは採血などで身体に悪いところがないかを調べてくれます。心療内科は心と体の部分の知識を持っている医師なので、安心して受診してください。

病院とメンタルクリニックの違いは入院施設の数

次に医療機関の種類についてご説明します。診療科だけでなく病院にもさまざまな違いがあります。医療機関は2種類に大きく分けることができます。

・病院……20人以上の患者が入院できる施設がある
・クリニック(診療所)……19人以下(0でもいい)の患者が入院できる施設がある、または診療のみ

となります。総合病院の心療内科、精神科は病院に属しています。

メンタルクリニックは医師の国家資格がなければ開設できないので、心療内科、または精神科の医師が担っています。多くのところは両方を併設されています。

私のような心理カウンセラーの場合は、クリニックと名称を持つ診療所を開設することができません。また、医師が開設している診療所では保険適用、お薬の処方ができます。

メンタル不調が原因で身体に症状が表れている場合も多い。
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