ビューティー&ヘルス 「苦しい、辛い」を決して抱え込まないで。女性の自殺者が増加しているコロナ禍の日本で、今できること

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。10月中旬に、今年の7月以降の自殺者の増加が発表されました。そしてその中で女性の割合が大幅に増えているとのこと。今回は働く女性にフォーカスして、女性が増えている原因、また自殺するほど追いつめられているのに我慢してしまう女性の心理について、カウンセラーの立場から考えてみたいと思います。

自殺者が年間2万人もいる今の日本の現状

日本は2003年まで年間3万人が自殺してしまうという世界の中でも自殺者の多い国として周知されています。皆さんも報道などで自殺者が多いということを目にした方もいるでしょう。このままではいけないと、厚生労働省などは自殺予防に取り組んできています。そして、2019年には自殺者はまだまだ多い数字ですが2万169人まで減少しています。

そんな中、2020年の自殺者が7月、8月、9月と3か月連続で増加しています。
(参照:厚生労働省自殺の統計速報値https://www.mhlw.go.jp/content/202009-sokuhou.pdf)

特にその中で女性の割合が増加しているのです。これにはコロナ禍の影響が考えられるという発表がありましたが、コロナ禍が始まった3月から6月には男女共の自殺者は前年よりも大幅に減っています。その要因として考えられるのが、外出自粛やリモートワークが導入されたことにより、人間関係に悩みを抱えていた元々の自殺願望者がその悩みから解放されたことが考えられます。また、自分にだけではなく、日本中が共通のコロナへの感染への恐怖などを持ったことで、自分だけが辛い思いをしているわけではないと思えるようになったことも減少の一因だと考えられます。

女性はどこかに帰属することで安心感を得やすい傾向がある

では、7月以降に同じコロナという悩みを継続しつつも、一転自殺者が増加してしまったのはなぜなのでしょうか。

まず考えられるのが、仕事を失うなど日常生活が送れなくなるという不安が出てきた時期だということ。生活の基盤である仕事、つまりお金は日常を送るためには必要不可欠なものです。

ここで脇道になりますが、心理学者が考案した法則をお伝えします。人間には5つの欲求があると、マズローという心理学者が「マズローの法則」を考案しました。5つとは「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求(所属と愛の欲求)」「承認欲求」「自己実現の欲求」のことで、「生理的欲求」を1番下、「自己実現の欲求」が1番上にピラミッド状の序列になっています。下の欲求が満たされると、次の欲求が現れるというもので、各欲求の説明は下記の通りです。

1段目「自己実現の欲求」……ステップアップなど、自分をより成長したいという欲求

2段目「承認欲求」……他者に認められたい、存在価値を認めてほしいという欲求

3段目「社会的欲求」……他者と関わりたい、集団との帰属などで満足感を得たいという欲求

4段目「安全の欲求」……身の安全、身分の安定など
↑(欲求が満たされると上の階層に)
5段目「生理的欲求」……三大欲求など、生命維持に関わるもの

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