ビューティー&ヘルス 診断結果も医師の言葉さえも信じられない……。罹っていない病にとらわれる「病気不安症」とは?

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。コロナ禍の影響もあり、健康診断や検診に行かない人が増えていると聞きます。しかし、一方で、何度も病院に行き、医師から「病気ではない」と言われているのにも関わらず、その言葉を信じずに、ない病気への恐怖にとらわれてしまう……という心の病があります。今回は自分が病気だと思い込んでしまう「病気不安症(心気症)」についてお話させていただきます。

死ぬかもしれないという恐怖から不安にとらわれてしまう

「病気不安症(心気症)」は不安症の1つであり、病名の通り、自身が病気に罹患している、または罹患しつつあるという不安にとらわれてしまう病です。症状が悪化すると命の危険が伴うような病気だと思い込んでいる場合が多く、その不安は死んでしまうかもしれないという恐怖からきていると言われています。

体のどこかに不快な違和感があったとき、何かの病気なのかもしれない……、と皆さんも一度は考えたことがあると思います。その違和感が長く続く場合には病院に行き、検査を受けて何も異常が見つからなかったときには結果を素直に受け止めるでしょう。

しかし、病気不安症の方は医師の診断を受け入れません。診断を下した医師に再度検査を依頼したり、ドクターショッピングという別の病院の受診を繰り返してしまう行為に発展します。

病気不安症の方には、身体症状(例えば腹痛や痺れなどの違和感)がある場合と、ない場合があります。身体症状があっても、それらの症状は軽度であり、不安はその症状自体に対するものというよりも、その症状が重篤な病気の症状だと思い込んでいることに対して起こっています

何度も検査を繰り返す人もいれば、不安が強すぎて病院での検査を求めずに独学で自分の体のことを繰り返し調べる人もいます。病院への不信感から、ネットで書き込まれているような根拠もない治療方法を繰り返し試すなどの行動を起こします。

病気不安症の診断は、病気がないと診断された状態で6か月以上にわたって病気に関する不安が持続している場合に確定されます。

医師の診断を受け入れず、それが医師、病院への不信感にまで発展します。
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