ビューティー&ヘルス 新人研修にも取り入れられているコミュニケーションスキル「アサーション」とは

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。私は企業の新人研修のメンタルヘルスプログラムを担当することもあるのですが、コロナ禍に入ってからアサーションスキルの研修を希望する企業が増えてきています「アサーション」とは直訳すると「自己主張」となりますが、実際の意味は違います。社会において円滑な人間関係に必要な「アサーション」について今回はお話させていただきます。

自分も相手の意見も受け入れる「アサーション」

「アサーション」とは、自分も相手も尊重して自己表現をするというコミュニケーションスキルのことを言います。アサーションは英語で「assertion」となり、直訳は「自己主張」という意味を持つ単語です。自己主張と聞くと、無理にでも自分の主張を突き通すような強い意味に捉えられるかもしれませんが、コミュニケーションスキルとしてのアサーションは、お互いの意見を尊重しつつ自分の意見を主張するという意味になります。

新人研修では、コロナ禍の今、リモートワークなどで社内のコミュニケーションが希薄になったことで、部下からは自分の意見を伝えることができず、上司からも部下がどのような仕事をしているのか結果しかわからずに、ものの伝え方が一辺倒になってしまっている状況が多いそうです。

この上司、部下間の状況は、コミュニケーションスキルの3つのタイプのうちの2つのタイプに該当します。

3つのコミュニケーションのタイプは「アグレッシブ」「ノン・アサーティブ」「アサーティブ」に分類されます。各タイプの説明は下記の通りです。

アグレッシブ(攻撃型)……相手の意見を無視して、自分の価値観を押し付けてしまうタイプ

ノン・アサーティブ(非主張型)……自分よりも相手のことを優先するなど、自分のことを後回しにしてしまうタイプ

アサーティブ(バランス型)……相手と相互的な関係を築きつつ、適切な自己主張ができるタイプ。アサーションスキルではこのタイプを学びます。

部下とコミュニケーションがうまく取れないゆえに、部下の意見を聞かずに自分の意見ばかりを伝えてしまっている場合は「アグレッシブ」に、コミュニケーション不足から意見を伝えることができない部下は「ノン・アサーティブ」のタイプが当てはまります。

どちらもアグレッシブタイプだと人間関係に軋轢を生んでしまう場合も……。
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