ビューティー&ヘルス 会議で意見が言えない……。「同調圧力」が及ぼすマイナスの影響とは?

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。先週、先々週は企業研修に取り入れられている「アサーション」と「アンガーマネジメント」についてご紹介しました。今回は職場内で起こる「同調圧力」について取り上げます。

多数派が正しいという間違った認識

「同調圧力」とは、集団(職場)において、意思決定を行うときなどに周囲の人と同じような意見や行動を行うように、暗黙に強制することを指します。

社会に限らず、みんなと同じ意見ではないのに、多数派に合わせてしまうということは誰もが一度は経験していると思います。特に日本人は多数派が正しいという考えを多くの人が持っています。多数派の意見に流れてしまうことは決して誰かに強制されているものではありませんが、少数意見を持つ人は無意識に自分の意見を抑えられてしまいます。これが同調圧力なのです。

特に職場内では「同調圧力」が強く出る傾向があります。上司など立場や権力が上の者に合わせてしまい、多くの場合、会議で意見を言うことができなくなるなどマイナスな結果を生み出してしまいます。

会議は意見を言う合う場とされているものの……。

上司だからと、仕事を抱え込み過ぎていませんか?

今回は上司、部下の立場で分けて考えてみたいと思います。

上司や上の立場の方は、会議で意見を言わない部下に対して、多くは「なぜもっと意見を言わないのか」と責めたり、責めないにしてもこの部下には期待しないなど、一定の線引きをしてしまう方もいるでしょう。そんなときは、意見を言わないではなく、意見が言えない場に会議がなってしまっているのではないかと、一度考えてみましょう。

意見が言えない会議の場では、上司の方は自分の仕事の役割の範囲を超えている可能性があります。上司と部下の関係性において、部下の仕事を上司が肩代わりしてやってしまうこともあると思います。

例を出すと、会議でチームでの取引先へのプレゼン資料について話し合う機会があり、その場での上司の仕事は、部下の意見をすり合わせて全体でより良い資料を作ることだとします。しかしあまり良い意見が出ないと判断して、最後には自分が資料を作っておくといって会議を終わらせました。上司は早々に部下の意見よりも自分で作ったほうが早いと思い込み、部下の仕事まで抱える結果になってしまったのです。

上司だからと、すべての責任は自分にあると拡大解釈してしまい、部下の仕事をしてしまうことで結果的には部下の主体性も奪ったり、成長を妨げてしまっている可能性もあります

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