ビューティー&ヘルス 自身のメンタルの障害を受け入れるには? 「障害受容」までに起こる心の変化

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。前回は休職についてお話をさせていただきましたが、今回は休職する前の段階である、ご自身の障害の受け入れるときに起こる心の変化についてお話させていただきます。

これまでの連載:https://suits-woman.jp/beauty_health/habitmind/

障害受容には4つの段階がある

皆さんは「障害受容」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。この言葉は障害を受け入れることを指しています。障害受容は、精神疾患をお持ちの方だけでなく、身体障害の方も必ず通る道となります。

障害を受け入れることは決して容易ではありません。後天的に心の病になってしまった場合、例えば今までできていたことが苦痛を感じるようになりできなくなる、いつもなら少しの時間でできていた作業にすごく時間がかかるようになる、などが起こります。前にできていたことができなくなった自分を受け入れられないという拒否が起こります

一方、先天的に生まれ持った障害、発達障害などの場合も、ずっと自分だと受け入れていたものに障害という名前がつくことを受け入れられない場合があります。特に日本は発達障害をその子の個性だと言っていた時期があり、発達障害に目を向けられるようになったのはつい最近のこと。大人になってから診断を受ける方が多いことも、ご本人が障害を受け入れられない原因の1つだと私は思います。

障害受容には、4つの段階があると言われています。ここではアメリカの心理学者フィンクの「危機モデル(脊髄損傷患者を対象とした研究)」を参考に精神疾患の方に向けてご説明します。

4つの段階とは下記になります。
衝撃……病気であることを聞かされてショックや不安を感じる
防御的退行……病気を受け入れられない
承認……現実に直面して、病気を受け入れるも不安に苛まれる
適応……自分の価値を病気以外のことで認めていく

まず、「衝撃」について。医師から診断を受けたことによるショックを受ける段階になります。ご本人は病院に行くと決めたときには不眠や食欲減退などの身体症状を自覚している場合が多いものの、不調レベルで精神疾患が診断されるとは思っていない方がより強い「衝撃」を受けます。

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