ビューティー&ヘルス 感染するかもしれない…。「正常な不安」と「メンタル不調を伴う不安」の見分け方

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。新型コロナではワクチン開発がすすんで終息への光が見えてきた…と思ったら、新たな変異ウイルスが出てきて感染が拡大するなど、さらなる不安に襲われるという状況が、もう1年以上も続いています。長引く不安の中、メンタル不調を訴える方も増えてきています。今回は正常な不安と、医療にかかったほうがいいメンタル不調を伴う不安との違い、そして正常な不安とうまく付き合っていく方法についてお話させていただきます。

不安の対象が自分でわかっているのであれば、それは正常な不安

まず、不安が正常なものなのか、メンタル不調を伴うものなのかの判断方法をお伝えします。知り合いの方からの話を例に出します(許可済み)。コロナ禍においてある女性は「新しい変異ウイルスが出てきて感染者が増えたことで以前は行けていた買い物に行けなくなり、ネットスーパーを使うようになった。もう1年も新型コロナに折り合いをつけて生活してきたのに、今までで一番の不安に襲われている」と私に話してくれました。

彼女は、感染力が強い変異ウイルスが出てきたことで、もしかして買い物でも感染してしまうのではないかという不安があるとのこと。

結論から言いますと、彼女の不安は「正常な不安」です。なぜなら彼女はネットスーパーという選択をできているからです。

新型コロナにだけではなく、人は誰でも何かしらのものに不安を持っています。しかし、正常な不安とメンタル不調が伴う不安には明らかな違いがあります。それは不安の対象が自分でわかっているのか、わかっていないのかです。簡単に下記のように分類してみました。

正常な不安
・理由がはっきりしている、対象がわかっている
・他人に説明することができ、理解される
・日常生活を送ることができる
・自分で不安をコントロールできる

メンタル不調が伴う不安
・理由がはっきりしていない、対象が漠然としている
・他人に説明しづらく、理解されにくい
・日常生活に支障が出る
・自分ではコントロール不能

彼女は不安の対象は「新型コロナの変異ウイルス」であり、「感染力が強くなったことで感染してしまうのではないか」という不安を感じています。そして、自身でコントロールして日常生活を送るために「ネットスーパー」を選択しています。

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