ビューティー&ヘルス 「集中力が続かない…」。ADHD傾向のある人がうまくリモートワークを取り入れる方法

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。コロナ禍の感染状況が落ち着いてきましたが、まだまだ新型コロナの流行前の生活とはいきません。私の周囲ではリモートワークを継続している方も多いようです。そんな中、知り合いの方から「リモートワークに集中できずに、ADHDかもしれない」と相談を受ける機会がありました。今までの住環境を働く場にすることでさまざまなメンタル不調を及ぼす可能性があることに触れましたが(関連記事はこちら)、今回はリモートワークでの集中力欠如でのミスに悩んでいる人に向けて、リモートワークでの集中力の高め方、そして、発達障害の「ADHD」について触れていきたいと思います。

ADHDは社会生活がままならないほどの注意欠如・多動性がある

「ADHD」は、注意欠如多動性障害(注意欠如・多動症)という発達障害の1つです。先天性の脳の障害が原因で起こるもので、ミスが多いなどの不注意、じっとしていることが苦手などの多動性、思っていることを口に出してしまうなどの衝動性といった症状があります。

現在は発達障害への取り組みも強化されており、子どもの頃から自身の障害に気づく方が多いですが、少し前までは忘れ物が多いことや集中力の欠如などは子どもの不注意だと認識されており、大人になってから本人が社会生活での生きづらさを覚えて、受診して初めて発達障害だということに気づくことがあります

さらに今は様々な情報がネットに溢れており、その情報を鵜呑みにして「ADHDかもしれない」と思われる方が多くなっている現状もあります。

まずは、ご自身がADHDかどうか、簡単は診断の目安になるチェックがありますので、下記を試してみてください。

◆不注意症状
・学習や仕事等で不注意なミスを起こしてしまう
・注意を維持することが難しい
・話を聞いていないように見られる
・指示に従わず、仕事を最後までやり遂げられない
・課題や活動を順序立てて計画することが難しい
・継続的な課題に取り組むことが苦手で避けてしまうことが多い
・外部からの刺激で気が散りやすい
・必要な物をよく失くす
・日常生活での物忘れが多い

◆多動性・衝動性症状
・手足をそわそわと動かしたり、体を動かしてしまうことが多い
・席を離れてしまうことが多い
・不適切な状況でも走り回ったりしてしまう
・じっとしていることができない
・順番を待つことが苦手
・静かにしていることが難しい
・過度のおしゃべりが多い
・質問が終わる前に衝動的に答えを口走ってしまう
・会話などで他人を遮ったり、割り込んだりしてしまう

(参考:「DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアル」、原著:American Psychiatric Association、日本語版用語監修:日本精神神経学会)

ADHD診断には「不注意症状」「多動性・衝動性症状」のどちらかで6項目以上が該当し、さらにその症状が6か月以上続いていること、少なくとも2つ以上の環境状況(例:家庭・職場)などでみられること、家庭・職場での機能を妨げていることが条件に挙げられます。

ADHDの診断チェックをしていただくと、「ADHDかもしれない」と心配されている方のほとんどは該当しないでしょう。しかし、2~3つの項目に該当した方もいたのではないでしょうか。

6つ以上の項目に該当された方は、日常生活に支障をきたすなど深刻に悩まれている状況を自分でも自覚されていると思います。もしそうであれば、今すぐ医療にかかってください。我慢し続けるとうつなどの二次障害を発症してしまう可能性もあります。大人になってから診断を受けた場合でも、今はさまざまな治療が確立されており、ADHDとともに社会で生活することは可能です。

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