ビューティー&ヘルス 被害を訴えにくい…言葉のDVとケンカの違いとは?

こんにちは、公認心理師、精神保健福祉士の水口明子です。以前「DV(ドメスティック・バイオレンス)」の相談を受けた際に、「言葉のDVとケンカはどう違うのか?」という質問を受けました。身体的な暴力を受けている場合はDVが起こっていることが明確ですが、言葉のDVはケンカとの境界線があやふやになってしまう方が多いのでしょう。今回は言葉のDVについて、ケンカとの違いなどを解説していきます。

言葉のDVは直接的な証拠が残りにくい

「DV(ドメスティック・バイオレンス)」の説明として、内閣府の内閣府男女共同参画局ホーム には 「配偶者や恋人など親密な関係にある、またはあった者から振るわれる暴力」と表されています。

まず、言葉のDVを取り上げる前に、DVの形態は大きく下記のようなものに分かれています。

身体的なもの……殴ったり蹴ったりするなど
精神的なもの……言葉による暴力。大声で怒鳴ったり、無視するなど
性的なもの……性的行為の強要など
経済的暴力……夫婦間、同棲中の恋人間にて生活費を渡さないなど
行動の制限……外出を制限したり、仕事を辞めさせたりするなど

言葉のDVは「精神的なもの」に分類されます。上記の中では、暴力やお金や行動の制限など直接的に被害を受けていると表されるものではなく、被害を訴えにくいと言われています。

ケンカと言葉の暴力との違いは?

言葉のDVとケンカの違いは、2人に上下関係が成立しているかどうかです。

ケンカでは、言い合いなどになる場合が多いと思います。お互いの意見を言い合い、相手に気持ちの理解を求めるものがケンカです。これは関係が対等だからこそ、自分の意見が言えているのです。

一方の言葉のDVでは、DVをしている側は自分のほうが相手よりも勝っているという心理の元、相手を思うままに支配しようとします。また、されている側も気づかないうちに相手を上の存在だと認識して、相手の行動を妨げる自分が悪いという心理に至ってしまっているのです。

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