先述したように、強酸性の胃液はバイ菌、ウイルスをやっつける、あるいは弱らせる力があると考えられます。胃薬は、種類によりますが、胃液の分泌を抑制したり、酸性度を弱める働きをします。胃がキリキリ痛むというときは胃酸が出過ぎていたり、酸性が強過ぎたりするので、それを抑える胃薬を飲みます。結果として胃液の酸度は弱くなります。
ここで私が強調したいのは、胃薬を飲んではいけないということより、胃薬が必要になるような状況をつくらないようにするということです。たとえば、食べ過ぎ、飲み過ぎ。最近は減っていると思いますが、飲み会での暴飲暴食などはいちばん控えたい行動です。胃を疲れさせないこと、胃を守ることが、外敵から自身の体を守ることにつながるのです。
食べ過ぎ飲み過ぎに気をつける。つまりはふだんの食生活に気をつけることが胃を守ることになり、免疫力を下げない生活につながります。
また、ストレスがたまると胃痛が出る人は少なくありません。胃はとてもデリケートな臓器なのです。胃に元気に動いてもらうためには、ストレスをためこまないことも大事です。ストレスとのつきあい方としてお酒に頼る人、焼き肉をガンガン食べるなどの発散法もあるかと思いますが、この機会にひとつ、お酒や食べ物に頼らないストレス発散法を探してみませんか?

人に会ったあとは水を飲む。喉にくっついたものを胃に流し込む意識で。