日本化粧品工業会による協力で東京都健康安全研究センターが公式に発表している内容としては、「日焼け止め化粧品はムラなくたっぷり塗って2、3時間おきに塗り直して使う」ことが推奨されています。
どうして塗り直しが必要なの?
SPF・PAは化粧品を1平方センチメートル当たり2mgずつ皮膚に塗ったときの値です。
1平方センチメートル当たり2mgずつの量を塗ろうとすると、肌が白っぽくなってしまうので、実際に化粧品を使うときは、もっと薄く塗ってしまうのが普通です。
化粧品を塗った後で汗をかいたりタオルで拭いたりすると、紫外線を防止する成分が肌の上でバラバラになり、そのすき間から紫外線が肌に当たるので、日焼け止め化粧品の効果が減ってしまいます。
雨が降ったり曇っていたら塗り直しは不要?!
天気や季節ごとに紫外線量は異なり、特にこれから夏に向けUV-Bは強くなり外での対策が不可欠です。しかし、油断してはいけないのがUV-A。UV-Aはオゾン層を通り抜けやすく、雲や窓ガラスもすり抜け、梅雨の影響も少なく5~8月でも一定の値です。つまり、曇りの日や日の当たらない場所でも気をつけなければなりません。そのため、雨が降っていても曇っていても塗り直しが必要です!
手軽に塗りなおせる日焼け止め
髪やボディにも使えてメイクも崩れにくい日焼け止め
エアゾール缶タイプの日焼け止めがお勧め。手の届かない背中や髪の毛にシュッとすぐに使えて手軽で便利です。エアゾール缶タイプは、細かく分散した日焼け止めが噴射されるのでメイクを崩さず、塗った感じが目立たずきれいに仕上がります。目や鼻、口に入らないように十分注意して活用しましょう。
(おすすめ商品)
石澤研究所 紫外線予報 メイクキープUVスプレー4+
テカリを抑えながらメイク直しもできる日焼け止め
汗や水に強いウォータープルーフタイプもありますが、衣服による摩擦など、汗によって落ちてしまうこともあるため、他のUVケア化粧品と同様にこまめな塗り直しが重要です。
(おすすめ商品)
MIMC ナチュラルエイジングケア ミネラルパウダーサンスクリーン
敏感肌でも使える日焼け止め
敏感肌の人にも使いやすいのがノンケミカルタイプ。
ノンケミカルタイプは白くなりやすいものが多いのですが、最新の紫外線カット剤を配合していて、白くならないものもあります。
(おすすめ商品)
クリニーク RD ソリューションズ デイリー プロテクティブ ベース 15
老化につながる紫外線をしっかりカットできるもの
しわやたるみという老化を引き起こすUV-A波。とくにロングUV-Aには注意が必要です。肌に入り込んだロングUVAは、活性酸素を増やし、繊維芽細胞やエラスチンやヒアルロン酸をつくる繊維芽細胞に損傷を与えます。また、肌を作っている遺伝子にも悪い影響を与え、肌トラブルを引き起こす原因になります。このロングUV-Aをしっかりカットしてくれる日焼け止めも登場しています。
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ラ ロッシュ ポゼ UVイデア アクア フレッシュジェル クリーム
こまめな塗り直しが無理なく手軽にできる紫外線対策化粧品をうまく活用しましょう。
補足
【SPF・PAとは?】
UVケア化粧品には肌への影響のある紫外線UV-A、UV-Bを防ぐ効果を分かりやすく示したサンケア指数SPF、PAがあります。
まずUV-Bとは、日光浴後に水ぶくれができたり、肌がヒリヒリした症状を伴い、いわゆる日焼け(サンバーン)の主な原因になるものです。このUV-Bを防ぐ効果が表す数値が、SPFです。赤くなって、ヒリヒリするまでの時間を何倍に延ばせるのかの目安です。
たとえば、25分で赤くなる普通肌の人がSPF24のUVケア化粧品を使う場合、塗らなかったときの約24倍の時間(約10時間程度)、肌が赤くなることを防ぐという目安になります。
25分×SPF24=600分=10時間
一方UV-Aは、UV―Bに比べ肌に急激な影響は与えません。ですが、UV-Aは波長が長く肌の奥深くまで浸透し、シワやしみの原因になると言われています。UV-A防止効果を数値にしたのがPAです。