夏の夜を快適に寝るためには、背中のムレを防ぐことが大切です。背中は汗をかきやすく、よってムレやすく、寝苦しさの原因になるからです。
寝返りが上手な人ほどよく眠る
背中のムレを防ぐためには通気性や吸湿・放湿性の高い寝具を選ぶことも一計ですが、寝返りを打つことが重要です。
私たちはふつう一晩で20〜30回、寝返りを打っています。寝返りには大切な働きがあり、寝返りなくして快眠は得られません。
寝返りのはたらきは次の3つです。
1. 皮膚の温度調整
長い時間、同じ姿勢で寝ていると寝具と接している部分に熱がこもり、汗をかきます。寝返りしなければ発汗できずに体温調節がうまくできません。これが眠りを浅くしたり、途中覚醒してしまう原因になります。
寝返りには皮膚の温度を調整する役割があるのです。背中のムレを解消するにも寝返りが必要です。
2.血流アップ作用
同じ姿勢でいれば、体重による圧迫や重力で血流が悪くなります。起きているときも同じですね。ずっと同じ姿勢で座っていれば肩が凝ったり、腰が痛くなったりするでしょう。
特に背中やお尻、重力のかかる部位は血流が悪化しやすい。寝返りによって、自然と血流のアンバランスを修正することができます。
3.睡眠サイクルのスイッチ
睡眠はレム睡眠(体の休息、脳は活動)とノンレム睡眠(脳も休息)が交互に起きています。寝返りは、このレム睡眠〜ノンレム睡眠のサイクルを切り替えるスイッチ役を担っています。寝返りがきちんと行なわれないと、睡眠サイクルに乱れが生じ、快眠が妨げられてしまうのです。