探偵歴10年以上、浮気調査に定評があるリッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情。
パートナーがいる男女の恋愛の詳細を、美人探偵・山村佳子がその事件簿から紹介します!
浮気がバレた後の夫婦関係、浮気調査のポイントについても語ります。
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今回の依頼者は、結婚10年の専業主婦・松本桜子さん(仮名・42歳)。モデルのようなスタイルと、一目で高級品とわかるLAファッションがおしゃれすぎる女性です。
ラフィアの実のマークがついた帽子、ウエットスーツ素材のトートバッグ、麻素材のロングシャツワンピをさらっと着こなした“都会のセレブな奥様”。自然体で嫌味がない雰囲気はとても素敵です。
「どうしても離婚したくて、今日はその相談に来ました。連載を読んでいて、相談に乗ってもらえるかと思いまして……」
淡々と話す桜子さんの表情から、感情の変化は読み取れません。
「夫は私より10歳年上の52歳です。もう結婚10年になります。大企業の部長で、次期役員と言われています。夫の実家は港区にあり、代々名門小学校から大学までエスカレーター式に進学している家で、なんというか“名家”なんでしょうね。私に対してもとても優しくて、欲しいものは何でも買ってくれるし、結婚してから経済的に苦労したことも、欲しいものが買えなかったこともありません」
一体、桜子さんはどのような目的があって、私のところにみえたのかさっぱりわかりませんでしたが、しばらくお話を伺うことにしました。
「夫とは友達の紹介で知り合い、交際1年で結婚。そのときは私も夫に夢中だったので『結婚するならなんでもする』と言ってしまったんです。すると夫は『仕事を辞めてほしい』と。私も仕事は嫌いだったので、ホイホイ結婚してしまったんです」
生活費は月30万円与えられ、都内の高級マンションで何不自由ない生活が10年近く続きます。
「結婚1年目の時に、あまりにもヒマなので、仕事を再開しようとしたら夫から『それはダメだよ。それに桜子ちゃんみたいなドジな人が、社会に出たらみんな迷惑するよ』と言われ、そんなもんかな……と思ってあきらめたのです。以降も再就職の話をしたのですが、不機嫌になられたり『社会は思っているほど甘くない』『君みたいに戦線離脱した人間は社会から必要とされていない』などと言われました。4年前は流産も重なって、うつになってしまって……」
流産を「責任を果たしていない」と言うクズ夫に燃える復讐の炎