女性の左手薬指を見ると、シンプルなプラチナのリングがありました。すぐに旦那様の会社のウェブサイトを見ると、その女性がスタッフの1人としてお店のブログに登場していました。
2人は旦那様の家の最寄り駅で下車して、ラブホテルに入っていきました。もう終電の時間です。2人は朝までホテルで過ごし、早朝の街をいちゃいちゃしながらタクシー乗り場まで行って帰っていきました。
「何この女!この人、私も知っている人で、ウチのバーベキューにも遊びに来たことがあります。確か、フランス人かイタリア人の夫がいて、娘もいるはず。私より5歳くらい年上です。この人、中性的ですね。そういえば、この人が転職してきたとき、夫は『パティ・スミスにそっくりなんだ』と興奮していました。自分が好きな歌手だからって、こんな関係になることないのに!これで離婚と言ったら、ホントに許せない」
そこで2人が申し開きできないように、合計3回分の不貞の証拠を撮影しました。2人の慣れた様子から、浮気は日常的に行なわれているとふみ、旦那様の外泊頻度が高い木曜日に絞り込んで調査をしたのです。
女性の身元も調べてみると、日本の大学を卒業した後、フランスの企業に就職。フランス在住の日本人と結婚し、一女を産むも、数年前に夫と不仲になり娘を連れて帰国。現在も離婚話はこじれており、離婚調停中だとのことです。高校生の娘は海外に留学していました。女性は都内の裕福そうな実家に住んでいることもわかったのです。
「もし、夫がこの女性と結婚するとなったら、この証拠を武器に戦うだけ戦おうと思います。でも私は離婚したくないんですよね。大丈夫なのかな……このまま夫はこの女性にフラフラといっちゃわないかな」と弱気になっている祐希さん。
地位のある男性はめったなことでは離婚しないことをお伝えすると、「そうですかね」と不安顔。
「それよりも自分の男運のなさというか、いつも浮気男とばかり恋愛してしまうこの性分にうんざりしています。子供でも産めば自信につながるのかな……。浮気はやめて欲しいけれど、変に刺激したら彼女に走りそうで怖い。だって男女関係になっているんだもん。私以外の女性に、こんなうれしそうな顔をするなんて心の底から嫌でたまりません。私はかつてオジサンから片思いされて、全部フッていたけど、あのときの奥さんからしたらたまったもんじゃないですよね。いま、やっと浮気の罪深さがわかりました」
今回の調査費用は、50万円です。

旦那様は飲食店経営者なのに、味にこだわりがない。ただ、妻・祐希さんの作る食事はよく食べている。胃袋をつかんでいても、浮気の不安は付きまとう。
※本連載はプライバシーに配慮し、体験内容を変えない程度に一部書き換えています。