17時に職場の受付がストップするも、最後の来庁者が出てきたのは19時。それから旦那様が出てきたのは21時。明らかに疲労困憊しています。
バス停でベンチに座り、ボーッとバスを待つ旦那様。そこに、かなり流行遅れなスタイルのトレンチコートを着た女性がやって来ました。
彼女は依頼者・寛子さんよりもかなり年上で、ぽっちゃり感があります。これは長年調査していて思うのですが、容姿が整った妻がいる男性は、妻より不美人な女性と不倫をするのです。彼女も、マスクで顔が隠れているけれど、重たそうなまぶたとボサボサ眉で、美人ではないことがわかります。
そんな彼女と旦那様は、バス停でそれとはわからないように手を密着させており、ラブラブな雰囲気を醸し出していました。
2人は同僚の雰囲気を漂わせながらも、やはり距離が近い。楽しそうに話しながら、バスと電車を乗り継ぎ、上野駅で下車。
上野駅周辺も閑散としていましたが、コンビニでビール3本、低アルコールドリンク2本とおにぎりを3個購入し、上野公園方面に歩き出します。この頃には手を握ったり、彼女の腰に手を回したりしており、かなりのイチャイチャっぷり。
ラブホテルがある湯島方向に歩いて行くと思ったら、不忍の池に向かったベンチに慣れた様子で腰かけます。目の前に広がるのは、枯れた蓮が広がる広大な池。22時という時間でもあり、かなり寒々しい風景です。
そこで、ビールと低アルコールドリンクで乾杯し、おにぎりを食べてから20分ほど話した後、濃厚なコミュニケーションを開始。周りにほとんど人はおらず、2人は闇に溶け込んでいるので目立ちません。さすがに行為には及びませんでしたが、証拠として十分通用するというか、むしろかなり恥ずかしい映像を押さえました。
23時にスマホのアラームが鳴り、2人はあっさり別れ、別の地下鉄の駅に向かい帰宅。女性を尾行すると、郊外の一軒家に住んでいました。これは依頼者・寛子さんの読み通り、ダブル不倫なのでしょう。
それから2日の調査を行ないましたが、行動パターンは似ており、一緒に移動し、人目につかない公園に行き、愛を交わすという内容です。
依頼者・寛子さんに調査結果をお見せすると、「とにかく気持ち悪い!」と一言。
「夫のいやらしい部分がすべて凝縮しているような行動。ケチ、不潔、杓子定規……こんなヤツとは、一刻も早く離婚します!」
その後、寛子さんはすぐに別居。今は弁護士を立てて、まずは協議離婚に向けて進めているようです。
今回の調査費用は、30万円です。

仕事を終えた夫は、マスクをしていてもわかるほど疲労困憊していた。
※本連載はプライバシーに配慮し、一部内容を変えています。