既婚者の理由なき外泊は、99%浮気です。それなのに依頼者・浩司さんは、さらっと「外泊」と言いました。もしかして、奥様は過去に浮気をしていたのでしょうか。
「よくおわかりで。2年前に、妻が行きつけのバーの常連客と浮気をしていました。このバーのマスターのお母様は、僕が勤務している介護施設の利用者さんなんです。このことを妻は知りません。マスターのお母様は僕のことを『浩ちゃん、浩ちゃん』とかわいがってくれていて、僕が担当になってからは、めきめきと元気になったそうです。それでマスターが『たぶん、浩ちゃんの奥さん、ウチの常連だわ。それで、けっこうヤバめの男と浮気しているわ』と教えてくれたのです」
2年前、奥様が浮気していたのは、20代のシュッとした男性。しかし、少々荒っぽい仕事をしてことで有名だったそうです。
「妻と別れてほしいと、正面から言っても聞いてもらえないと思い、探偵さんに依頼して、浮気の証拠を取ってもらいました。妻も向こうの男性も遊びだったので、あっさり別れるといい、相手の男性は僕に300万円の慰謝料をくれたんです。そしたら妻が『アンタみたいなゆすり男が一番最悪』といって、半年くらい口をきいてくれなかった」
さらに奥様は、浩司さんになついている二人の息子も無視。
「息子たちから、『パパが卑怯なことをしたってママが言うんだ。でもパパはそんなことしていないよね』と言ってくれました。まさか息子たちに、ママは別の男の人と仲良くなったんだよとは言えないし……」
今回の浮気疑惑も、外泊の他にバーのマスターからのタレコミがあったとのこと。
「どうやら妻は、また同じ相手と浮気しているらしいんです。僕は平穏で平凡で、今日と同じ明日が来て、子供たちと妻と笑い合えるような家庭を築きたいんです。それは介護施設の利用者さんを見ていて感じます。お互いをいたわり合って老後を過ごしている人は、健康だし楽しそうなんです。今回の調査結果次第では、妻と別れることも考えています。」
密告者であるバーのマスターによると、奥様は水曜日にお店に来て、浮気相手の男性と帰っていくそう。
「僕が洗濯をしているからわかるのですが、水曜日にいつも妻は勝負パンツを着用するのです。パンツローテーションを精査しても、浮気があると思うんです」
勝負は水曜日。その日を狙って調査に入りました。

※本連載はプライバシーに配慮し、一部内容を変えています。
妻は金品を貢いでいたのではないか……~その2~へ続きます。