コラム 【浮気事件簿】家事も気遣いも完璧な女性と結婚間近の息子に、母がくだした素行調査指令の理由~その2~

横浜のホテルでランチが終わると、都内郊外にある高級マンションへクルマは向かいます。

部屋番号を特定すると、ある会社の本社になっており、社長の名前を検索すると、一緒にいるあの男性でした。

それから4時間程度で彼女は大きなボストンバッグを持って一人で出てきました。

近くの郵便局に行き、段ボールを購入し、バッグをそこにいれて、勝さんと同棲している家の住所に発送している様子を横目でチェック。発送代金を払うのに財布ではなく、10枚ほど一万円札が入ったピンク色の封筒から出していました。

以上の調査結果を勝さんに話すと、「まじか……」と絶句。報告の日には、ご両親とともに私たちのカウンセリングルームにいらっしゃいました。

お母様はかなり眼光が鋭い方で、不動産関連会社を経営しています。お父様も別途会社を持っており、かなりのインテリ夫婦という感じでした。

お母様は「なんとなく予想はしていたのですが、こういうことですか」とおっしゃっていました。お父様が「勝はどうしたい?」と聞きます。

勝さんは顔を手で覆っており、ショックで口がきけない様子です。そんな勝さんの肩を、お父様が優しくなでていました。

「これから、息子がこれからどうしたいかを聞き、私が彼女と話します。何かあるとは思っていましたが、根は悪い子ではないはず。息子も彼女も納得いくところに着地するように、私達が交渉をすすめます」とお母様。

それから1週間後、彼女は過去ときっぱり決別し、勝さんと結婚する方向で進むようになったそうです。

「息子の彼女と話しました。彼女はずっとあの男性の“東京の妻”として生活していたと言っていました。正式に息子と交際しているのにその男性と会った理由は、息子が生活費を一切渡していなかったからだったんです。彼女は、いわゆるプロ彼女であり、プロ家政婦だったんですね。家事ができるのも納得です」

お母様が彼女と膝を突き合わせて話すと、全てを素直に語ったと言います。

「学歴、実家、すべてがコンプレックスだらけで、自信がなかったそうです。泣きながら性産業で働いていたことがあることも話してくれました。手にはリストカットの跡もありました。息子のことを愛しているのは本当で、今の状態がとてもつらかったと語っていました。本当のことを話してスッキリしたのか、私達に対してもやっと心を開いたと感じています」

その後、勝さんと彼女の意思確認をして、今は結婚する方向で話が進んでいるそうです。

「過去を完全に忘れるのは難しいですけれど、息子も私たちも彼女を受け入れると決めたんですから、これからはウチの嫁として家業でも働いてもらいます。もちろん、給料は支払います。今、心療内科のカウンセリングに通ってもらっていますが、あんなにガリガリだったのに、少し太って健康になっています。私は息子しかいないので、娘ができたような気持ちにもなりますね」

私たちはてっきり彼女と勝さんは別れると思っていましたが、そうではない結果となり、心が温かくなりました。

今回の調査費用は、30万円です。

彼女は家事を完璧にこなしていたという。

※本連載はプライバシー保護のため、一部内容を変えています。

賢人のまとめ

出会いの方向性が広がっている昨今、結婚前の調査依頼は増えています。

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プロフィール

山村佳子

夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定 メンタル心理アドバイザー JADP認定 夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。
地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社 http://www.ritztantei.com/