彼は文字通り仕事中心の生活をしており、そのことをご報告しました。しかも、誰にでも優しく、誰からも愛されている様子です。
すると、友愛さんは「私、彼が既婚者かと思ったのですが、そうではないと聞いています。もし付き合ってる人などがいるのなら諦めもつくので、調べてください」と調査を続行。
ただ、やみくもに張っていてもお金ばかりがかかるので、ジムのレッスンがない火木が怪しいのではと、集中的に調査を行いました。
いつものように7時に家から出てきた彼は、郊外のスポーツジムへ。そこの見学コーナーから、ボーッとエアロビクスの教室を観ていました。
その後、その教室から出てきた背の高い女性と、慣れた様子で駅まで一緒に歩いていきます。2人はほとんど無言です。女性はブランドが好きらしく、フランスのハイブランドのバッグを持っていました。
2人はそのまま駅前のラブホテルに入り、2時間後に出てきました。誰に対しても優しくしている彼が、優しさのベールを脱ぎ棄てた素の自分で会っているような印象でした。その後、2人はファミレスで食事をすませ別々に帰宅。
これを報告すると、「その女性のことを調べてください」と追加で依頼が入りました。彼女を調べると、郊外の大きな家の跡取り娘で既婚者でした。
歯科医院を経営する夫との間に、10歳の娘と8歳の息子がいます。普段は優しいママですが、あのスポーツクラブに通う時だけ、“女性”になるような感じでした。
友愛さんは「あ~。やっぱり付き合っている人がいましたか。この人とはジムで何度もすれ違っているんですよね」と落ち込みつつも「モヤモヤしていたものがはっきりして良かった」と泣き笑いの表情で言っていました。
友愛さんはその後インストラクターの男性に「あなたが女性と●●駅のラブホテルに入ったところを見ましたよ」と言ったそうです。
すると彼はドキッとしつつ、顔を赤らめ「そうなんです。彼女が僕の好きな人」と言ったそう。
「私にバレた途端、アレコレべらべらとしゃべり始めて。彼はお母さんと幼いころに死に別れていて、年上女性がそもそも好きなんだそうです。そして、背が高くて、体の大きな女性に抱きしめられたい願望があるんですって」
なにもかも知られてしまった友愛さんに、彼は恋愛相談をするようになったそう。
「夫と離婚させたいけれど、彼女は応じてくれないとか、いろいろなことを相談してくるんですよ。さらに、彼が今住んでいる家は彼女の持ち物で、タダで住ませてもらっているとか。申し訳ないから一生懸命働いて、家賃の足しにしようと持って行っても“あなたはいいのよ。あそこで笑って暮らしていれば”っていわれるとか。それってノロケですよね、マジどうでもいいです」
結愛さんは調査で彼の本性がわかってホッとしたという。
「婚約者にすべてを報告したら、“人は手に入らないものを欲しくなるものだよ。いい勉強をしたね”って教えてくれました。おかげで私も吹っ切れて、彼との結婚にようやく踏み切れます。今回のことで、婚約者のことをさらに大切に思うようになりました。インストラクターの彼と肉体関係にならなくて……いや、なれなくて(笑)、ホントによかったと思っています」
今回の調査費用は、65万円です。

※本連載はプライバシー保護のため、一部内容を変えています。