コラム 愛がない結婚をしたらどうなった!? ある専業主婦の苦悩の日々【浮気事件簿・後編】

横浜の探偵・山村佳子が調査した男と女の浮気事情。そこからわかる恋愛の表と裏を読み解いていく連載です。

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今回の依頼者は、専業主婦の唯奈さん(仮名・32歳)です。3年前に結婚した超モラハラ夫(42歳・IT関連会社経営者)と離婚するために、私たちに調査を依頼。

【これまでの経緯は前編で】

妊娠する前に、なんとか離婚したい

唯奈さんの夫は、子供を欲しがっていました。

「跡取りの男の子が欲しいだけだと思うんですが。でも、今妊娠してしまったら、離婚はもっと難しくなってしまいます。夫は私を家政婦として手元に置いておきたいわけですし。ここから脱出するには、彼の浮気の証拠が必要です。法廷で戦う姿勢を見せれば彼の態度も変わると思うんですよね。もう、自由な生活に戻りたいのです」

唯奈さんは、夫の行動をメモした記録を見せてくれました。直近の1か月分を見たのですが、朝7時に家を出て、昼の2時に帰宅して風呂、そこからまた出かけて翌朝の4時まで帰宅しないなど、行動がバラバラです。

「主人は帰宅時間を聞かれるのを極度に嫌います。私はいつ彼が帰ってくるかわからず、気が休まらないんです」

一見バラバラのように見えた夫の日常ですが、眺めているうちに規則性が見えてきました。それは、金曜日は朝帰りをすることが多く、日曜日は早朝からフルで出かけているということ。夫は経営者なので、時間の自由が利きます。この規則性は、女性に合わせているようにも感じました。そこでひとまず、日曜日に調査をスタート。

ご夫婦が住んでいる都心のタワマンに早朝から張り込みを開始。この季節は冷え込みが激しく、都心でも霜柱が立っています。探偵カーから出入り口を見守っていると、9時30分ごろにド派手な外車がエントランスに横付けされました。そこから出てきたのは依頼者・唯奈さんです。

夫が出かける前に、駐車場から車をピックアップしてきたのでしょう。それから、夫が出て来ました。小柄で筋肉質でヒゲをはやしています。42歳とは思えない若々しさです。ブランドロゴがドカンと目立つスタジアムジャンパーを着て、唯奈さんを一瞥もせずに車に乗って出発しました。

そして、早速尾行開始。荒い運転かと思ったら、意外と安全運転でした。自宅マンションから2キロほどのところのデザイナーズマンション前に停車。1分もしないうちに、真っ白なダウンジャケットを着ている、とてもスタイルがいい女性が助手席に乗り込みました。

高速を2時間ほどドライブして、ショッピングモールへ。女性は若く見えましたが、実際には40代前半くらいでしょうか。女性向けの靴やバッグ、服、食器や鍋などを50万円分ほど買い物して、レストランへ。

「俺も離婚したいんだけど、子供が必要なんだよ」

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