コラム 【浮気事件簿】薄毛王子とポエム妻の激安スーパー逃避行、学歴コンプレックス夫は総白髪~その2~

探偵歴10年以上、浮気調査に定評のあるリッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情を紹介するこの連載。

今回の依頼者は、公務員の野崎光男さん(仮名・38歳)。豊川悦司さんにそっくりなイケメンですが、結婚10年になる妻の浮気疑惑のおかげで、見た目60代に見えるほど老け込んでしまったとか。光男さんの妻は、幼なじみで大手メーカーの研究職。不倫相手と思しき男性へのラブラブなポエムをしたためたノートを持っており、それを見てしまったことで、浮気を確信。調査に入ります。

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光男さんの奥様は、神奈川県内でもかなり静岡県側にある研究所。そこで夕方から探偵カーで張り込み開始。退勤後の奥様を狙うので、17時から正門付近に待機しました。

18時に奥様がひとりで出てきました。これまた38歳という年齢には思えないほど、落ち着きすぎている雰囲気です。黒のコートに荷物がたっぷり入ったフランスブランドの紫色のナイロントートバッグを持っています。靴は茶色のローヒールブーツ。光男さんが見込んだだけあって、かなり堅実な雰囲気。パッと見、恋愛している女性とは思えませんが、セミロングヘアの毛先が巻いてあり、私達探偵は“これから恋人と会う”と確信しました。

大通りに出て、人待ち顔をしているので、私達も徒歩からクルマに切り替えました。すると、白い軽自動車がやってきて、そこに奥様は乗り込みます。クルマを追跡すると、神奈川県厚木市にあるマンションの駐車場へ。50代と思しき男性と中に入っていきます。マンション名を確認すると、単身向けの物件を多く扱っている不動産ブランドです。

内廊下タイプの物件なので、相手の部屋に入るところまでは押さえられず、マンション前で待機。2時間後に奥様が1人で出てきました。パンパンだったトートバッグがペッタンコになっていたので、おそらく食材が入っていたのでしょう。駅まで歩き、奥様が横浜の自宅に着いた頃には0時近くになっていました。

ひとまず、この報告書を依頼者・光男さんに見せたところ「一度の浮気なら、謝れば許してやろうと思います」とふんだくるように持って行き、奥様に見せたところ、大激怒した様子。その翌日、再び私たちのカウンセリングルームにいらっしゃいました。さらに顔が老け込んでいて、その心労の激しさを拝察しました。

「妻が“そんなに疑うなら離婚してやる。おめえがバカだから相談に乗ってもらってたんだよ、バカ男”など、あらゆる罵詈雑言をぶつけられて、心が折れそうです。妻は相手の男と結婚したいようですが、私は夫婦は添い遂げるべきだと思っているので、離婚したくありません。何とかしてください」

となると、確たる証拠を押さて、もし奥様が離婚を強行した場合、何らかのストッパーにさせるために、明確な男女関係の証拠を押さえることにしました。

「この週末、妻が出張に行くと言っています。研究職だから今まで一度も泊まりなんてなかったので、絶対に男と旅行です。妻と同じ会社ならかなりの高給取り。きっといい旅館に泊まるはずです。その一部始終をおさえてください」

山村探偵史上、いちばんショボイ不倫旅行とは……

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