コラム 【浮気事件簿】既読にすらならないLINE、東大卒女子が100万円貢いだバンドマンの本命は誰!?~その2~

探偵歴10年以上、浮気調査に定評のある、リッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情を紹介するこの連載。

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今回の依頼者は、平田恵美さん(仮名・30歳)。彼女の職業は霞が関にある省庁に勤務する、東大卒のスーパーエリートです。2歳年上でバンドマンをしている彼の素行調査を私たちに依頼してくださいました。調査を行なうのは、彼が父親の定年退職記念に行くというハワイ家族旅行の朝から。本当は誰と行くのか突き止めて欲しいというのが、恵美さんの依頼内容です。

当日は、彼が住む高円寺のアパート付近で、朝から探偵カーに乗り込み張り込み開始。このアパートは築40年以上経っており、トイレはあるけれどお風呂はありません。ネットで間取りを見ると、かつて押し入れだったところにシャワーが設置されてありました。おそらく、彼は白金高輪の恵美さんのマンションのほうが、居心地がいいから自分の家に呼ばなかったのだろうと推測。

動きがあったのは、調査開始から6時間後の午後3時。関東近郊の地方ナンバーのクルマがアパート前に停まりました。すると、1分と経たずに、彼と女性が家から出てきました。彼は写真で見るよりもカッコいい。ホストのような雰囲気で、体型はかなり細く、明るい茶髪をさらっと風になびかせていました。2人分の荷物なのでしょうか、大きなキャリーをクルマのトランクに乗せて、慣れた様子で乗り込みます。

羽田空港近くの駐車場にクルマを預け、彼の両親と思しき人と、彼と彼女は国際線ターミナルへ。カウンターでチェックインした後、4人で有名なうどん店に行きました。彼女は小柄でかわいらしく、依頼者・恵美さんと似ていますが、優しそうな雰囲気の中に意思の強さがにじみ出る女性でした。駅ビルに入っているブランドで売っていそうな、白のふんわりブラウスに、カーキ色のガウチョパンツをはいており、ブラウスの裾の前部分だけを、パンツに入れていました。

雰囲気は、若夫婦と両親が揃って旅行に行くという感じ。彼のお母さんとも女性は慣れた様子で話していて、家族のようでした。彼は自分が頼んだ卵とじうどんに入っていたかまぼことネギを、箸先でつまんで彼女の丼に入れたのですが、それについてみんなが何も突っ込まなかったのが印象的でした。家族のような関係にならないと、なかなかこのような反応にはなりません。4人はうどんを食べ終わると、そのまま国際線のゲートに移動していきました。

この様子を依頼者・恵美さんに報告したところ、「私が本命じゃなかったんですね」と呆然としていました。彼と交際している5年間、他にも女性がいると感じていながらも、本命は自分だと言い聞かせていたのだそうです。泣いたり、怒ったりするのではなく、表情から一切の感情が消えて、ドーンと落ち込んでいる恵美さんは、彼のことが本当に好きだったのでしょう。

「でも、こうして真実がわかったので、あきらめもつきました。きっとこれを知らなかったら、ズルズルと何年間も彼と付き合って、生活費を援助していたと思います。真実を知れば満足すると思っていましたが、この相手の女性が気になります。この女性は何者なのか知りたいです。追加の調査をお願いいたします。彼には調査をしたことは、言わないでおこうと思います」

依頼者・恵美さんは、本命どころか、彼女ですらなかったのか!? 

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