コラム 乳がん母さんの明るい共病13|呑気な自分でも感じた、抗がん剤治療のキツさ~その2~

抗がん剤治療……これはやっぱりキツかったです。呑気な我が家に非常事態宣言を出しました。~その1~はコチラ

 

抗がん剤治療はやせる?

がんになった、と分かった瞬間、私の頭には世にもおバカな考えが浮かびました。

「もしかしてこれ、人生最大のダイエットチャンスじゃない?」

……はい、バカです。

何年も前、下の娘の出産をした時にもまったく同じことを考えたものの、これっぽっちもやせなかった経験は、まったく生かされていません。ていうか、増えたし、体重。

いやいや、今回はがんだし。しかも抗がん剤だし。ほら、「経理の田中課長、急にものすごくやせちゃったよね」「知らないの?がんが見つかったのよ」みたいな会話、あるじゃないですか。

「抗がん剤」イコール「激やせ」というイメージ、ありませんか?

私にはありました。

結果から言うと、3か月の抗がん剤治療を通して、私はいっっっこもやせませんでした。というか、太りました。激太りです。

抗がん剤の時期、私はひたすら寝室にこもっていました。

何よりも怖いのは感染症なので、よく病院にあるようなアルコールの除菌剤をあっちこっちに置き、家族も手洗いを励行しました。

抗がん剤は、打ってもすぐにダメージが出るわけではありません。1週間後くらいから出始めて、2週間後くらいをピークに、じょじょに症状が治まっていきます。ようやくダメージが消えたかな?と思う3週間後に、また次の抗がん剤を打たれます。その繰り返し。

私の場合は、3週間おきに4回でしたから、足かけ3か月、ひきこもり生活を続けました。おかげで読書だけははかどりました。

抗がん剤のつらさは、なんと表現したらいいものでしょうか……。

よく「抗がん剤なんて体に毒だ。大したことないがんなのに人が死ぬのは、抗がん剤のせいだ」なんて言う人がいます。もちろん、無知丸出しの発言です。それで亡くなった人がいたとしたら、抗がん剤も効かない強力ながんだったということです。

でも「抗がん剤が毒」は、ある意味、本当だと思いました。毒を持って毒を制す、という意味では、確かに毒なのでしょう。(←個人の見解です) まっ、「毒の定義ってなに?」って話ですが。

「これを体に入れたら確実に体調が悪くなる」と分かっている点滴を、それでも入れざるを得ないっていうのは、結構、イヤなものでした。

抗がん剤の点滴は1回に3時間くらいかかるのですが、「あ~あ、せっかく体調が戻ってきたのに、またあの副作用の日々かあ」と、うらめしく点滴パックを眺めたものです。

ただ、誤解のないように言っておくと、抗がん剤にも色々あります。私はタキサン系という種類の薬剤を使いましたが、それは乳がんに使われる抗がん剤の種類のひとつでしかありません。また、同じ薬を使ったとしても、副作用は人それぞれで違ったりします。だから、私の体験は、あくまでも私個人の体験です。そこは、強く強調させておいてください。

……と、いう事をふまえて。

私がいちばんつらかったのは、「かゆみ」でした。

かゆみの副作用

痛いのは誰でもイヤだと思うけれど、どっこい、かゆみもいい勝負だと私は思いました。

とにかくかゆいんです。突発的にくるんです、猛烈なかゆみが。本能のままにかいてしまったら、あっという間に血だらけになってしまうので、保冷剤で冷やしたり、強いかゆみ止めを処方してもらって塗ったり、いろいろとしました。どれも有効でしたが、それでもかゆいものはかゆい。

「痛い」っていうのは他人から同情されやすいけれど、「かゆい」はあまり同情されません。

分かってほしいので、もう一度言いますね。

「かゆい」は「痛い」に負けずおとらず、つらい症状でした。

抗がん剤の副作用というと、一般的にイメージされやすいのは脱毛と吐き気だと思うのですが、私の場合、最後まで一度も吐きませんでした。むしろ、抗がん剤治療の時期じゃないほうが、飲み過ぎてしょっちゅう吐いていたように思います。(←バカ)

抗がん剤の吐き気に対しては、私の通っている病院では漢方薬を処方してくれました。「理由は全然わからないんだけどね、統計上、この漢方薬は抗がん剤の吐き気に効くって分かっているんだよね~」とは主治医の言葉です。

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