コラム 乳がん母さんの明るい共病22|地獄の沙汰も、がん治療も金次第~その2~

これだけは言いたくなかったセリフを……

もう本っっ当、「命ってお金だなあ」と実感しちゃうわけです。

これだけは言いたくなかったセリフも、ついに言ってしまいましたよ。中学受験真っ最中の下の娘に。

「下娘ちゃんさあ。あなた、第2志望にしようかなあって言っていた〇〇大学付属中学だけど、大学付属は学費が高いのよ。ママの治療費がこれからどれだけかかるかわからないから、悪いんだけど、〇〇大学付属中学ははずしてくれる?」

下の娘は、明るく「オッケー!!」と即答してくれましたが……。

「でもさ、第1志望の××中学は受けてもいいでしょ?大学はお金のかからないところに進めるように頑張るから!!」

あ~、泣ける。ごめんよ~~。

まあでも、そんな中で、唯一うれしかったのは上の娘のことでした。

家を出て、遠くの大学の医学部の3年生になった娘に、「お正月に帰省する前に調べておくように」と、新薬のことを伝えました。娘は、それなりに勉強してくれたようで、ニュースリリースなどを読んで、私に説明してくれました。

この娘は、帰省しているときは私の診察に同行し、主治医から何度も話を聞いています。

その中で、どの程度まで私に説明するべきなのか、葛藤する場面もあったようです。

2017年から2018年にかけての年末年始は、毎晩のように一緒にお酒を飲みました。

「私はマザコンだから、ママががんになった高校時代は、“ママが死んだら私も死んじゃう!!”くらいに思っていたけど。さすがにそれはもうないわ。もちろんママは好きだし、長生きしてほしいけど、私は私で別の人生と思える程度には自立したわ。やっぱり、距離的に離れることって大事だね」

本当だね~~。

遠くの大学にやったときには不安だったけど、手放しといてよかったなあ、と思いましたね。

一人の大人として頼れる存在になってきたなあと、娘の成長をいちばんに感じて、それがしみじみとうれしかったことを覚えています。

あの小さかった娘が、こんなにしっかりとした考えを持ってくれるようになるとは……グス。

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