コラム 乳がん母さんの明るい共病26|患者歴7年、白血球数最底辺の民の私…絶対に風邪やウイルスに罹患してはならぬ~その2~

なんとなくドヨヨ~~ンと沈んだ世間の空気の中、あらためて「何でもない日常」の有難さが身にしみる今日。……とか、J-POPの歌詞みたいなことを言ってしまいますが。~その1~はコチラ

家庭内非常事態宣言

まあ、思い返せば私もこの7年間で、個人的にエマージェンシーなシーンは何度かあったわけです。

抗がん剤の治療中とかね。肺に転移して手術した後とかね。

その都度、私は家族に「ただいまから非常事態宣言をいたします」と高らかに告げ、自室にこもってマンガを読みふけっていたんですけども。その結果、激太りしてしまったんですけども(←当たり前)。

やってみて分かったけど、エマージェンシーって、常に段階とか優先順位ってのがあるんですよ。

私の場合、もちろん最優先だったのは「命」です。抗がん剤の副作用はなかなかにキツイものがあったけれど、まず命。その次に、骨髄への副作用からくる白血球の減少などの身体的ダメージ。これも下手したら命とりですから、かなり優先順位は上でした。

女性として気になる脱毛とかは、精神的なダメージは大きいけれど、命にかかわるものではないので、まあちょっと下ですね。

この時期、「仕方ないよ、髪の毛はまた生えてくるから」というセリフ、何人もの人からかけてもらいましたが、これは地味に傷つきましたよ。

「わかってるよ、また生えてくるのは!でも、また生えてくるから今は我慢しなきゃと自分で思うのと、また生えてくるんだから今は我慢しなさいと他人から言われるのは、違うから!全っ然、違うからっっ!!」と思いましたね。はい。おちょこの裏側よりも容量の少ない私の了見ですよ。

抗がん剤は、主に造血機能、髪の毛、爪などにわかりやすく影響がでます。その時期、私は髪の毛がなくなっただけではなく、爪もガッタカタになったのですが、爪の形なんて、優先順位は下も下。いちばん下でした。

「どうですか、体調は?」と聞く主治医に、「爪の形がガタガタになったのがイヤで~」なんて答えたら、吉本新喜劇の伝統芸のごとくずっこけられたことでしょう。

7年前の私は、数週間おきに計4回、抗がん剤を点滴したのですが、爪を見ると抗がん剤の時期がわかったものでした。

というのも、抗がん剤は投与して1週間くらいで体にいちばんダメージがでるんですね。その時期に伸びた部分の爪は詰まった感じで波打っているんですよ。で、2週目あたりからちょっと落ち着いて、ようやく元気になったあたりで次の抗がん剤という魔のループ。

まるで心電図のように、ガタガタ、スー、ガタガタ、スーというボーダー状になっていた私の爪。しかも、全体にダメージを負っているので、薄いのなんの。カミソリの刃くらいにまで薄くなってしまいました。「爪がカミソリ」って、どんなアサシンかという。

「爪が薄い?カルシウムとりなよ~。骨粗しょう症は怖いよ~」と知人にも言われましたが、爪は皮膚ですからねっ!?カルシウム、関係ないからね?私の骨密度、めっちゃ高いからね!? (←誰の得にもならない情報)

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