コラム BAが見た、女の世界|「歯が残念」そのひと言が刺さりに刺さり、スパッと禁煙!

ライターの高木沙織です。

みなさん、“おタバコ”を吸った経験はありますか? 私はあります。ちょうどBA(ビューティーアドバイザー)をしていた20代前半の一時期だけなのですが「タバコが好きで」というよりは、「タバコを吸ってる自分、格好いい」みたいな、そんなアレです。あとはムシャクシャしたとき? ストレスが溜まったときに吸いたくなっていました。当時はBA間の人間関係に悩みまくっていましたから。

それがお隣のコスメカウンターで働く美人の韓国人BAのこんなひと言で、スパッと未練なくやめることができたんですよね。

「歯が白かったら完璧」で赤面

私が働くコスメカウンターの隣もまた某外資系化粧品会社のブースだったのですが、そこには20代後半の趙(チョ)さんという韓国籍のBAがいました。

当時はまだ、今ほど韓国美容が浸透していなかったのですが、趙さんを見るたびに「どんなケアをしたらそんな風になれるの?」と、質問攻めしたくなるのを抑えるのが、とにかく大変! 自社のスキンケア商品そっちのけで、彼女が使っているものをどうにか調べて、真似したい気持ちでいっぱいでした。

だってあの肌のキレイさ。色白でシミもくすみもなくて、毛穴なんてどこに行っちゃったの?ってくらいきめ細やか。黒く艶やかな髪も、明るくカラーリングするのが常だった私にとって、新鮮で特別なものに映っていました。今思い出しても本当にキレイな人だった。

そんな趙さんと私。免税店内にお客様がいない時間があるとよく会話をしていたのですが、その美の秘訣を知りたいとちょっと血眼になり過ぎたのかもしれません。そんな視線に気付いたのか……。

私「趙さん、いつも本当にキレイ。私も、趙さんみたいになりたいです」

趙さん「私はね、高木さんの顔がすごく好きなの」

(なんと!! 憧れの趙さんにそんなことを言ってもらえるなんて……。嬉し過ぎて今夜は眠れない)

趙さん「私だけじゃなくて高木さんの顔になりたいって人、たくさんいると思うよ。だから高木さんはこういう仕事に向いてる」

私「そんな……、私なんて。私は自分の顔がそんなに好きじゃないし、仕事も上手くできていないです」

趙さん「そうは思わないけどな。あ、でもひとつ言うとしたら高木さんタバコ吸ってるでしょ? ニオイをごまかしても分かるよ、歯を見ればね」

私「歯……ですか?」

趙さん「うん、高木さんは歯が白かったら完璧! タバコは歯も肌も色が変わるからね。やめたらもっと素敵になる。私はタバコは吸わないって決めてるよ」

(歯はなんとなく分かるけれど、肌まで?)

キラキラとした光みたいなものを身にまとった美しい趙さんに褒められ、天にも昇る嬉しさ、そして歯の色(肌色も?)を指摘された恥ずかしさ。顔に血液が集中してカーッと熱く赤くなるのを感じました。

もちろん、悪意ではなく親切心からだって分かっていますよ。ただ、女神のような女性を前に、穴があったら入りたい気持ちになってしまったんです。それはきっと、指摘されたことが自分でも薄々気付いていたことだったから。

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