愛情表現多めvs人間味がない、相反する2人はどうなる?
こちらの彼に興味を持ったのは、自分の好きなもの・嫌いなものを簡潔に羅列したメッセージを送ってきてくれて、面白い人だなと思ったから。さらには嫌いな食べ物がピンポイントで私と同じ。なかなかこれを挙げる人はいない、というか初めて出会ったので嬉しくなって返事をしました。
そんな経緯からメッセージのやり取りが続くようになり……。
会社経営者の彼「暖かくなってきたら車でちょっと遠出をして、公園でデートとかしたいんですよね」
私「素敵ですね」
会社経営者の彼「さおりさんはどんなデートがしてみたいですか? 理想のお付き合いの仕方とかありますか?」
私「本を読むのが好きなので、その側で映画を観たりして過ごしてくれるデートとか。同じ空間で違うことをしていてもいい、みたいなそれぞれの好きなことを尊重し合える関係が理想です」
会社経営者の彼「へー、そうなんだ。さおりさんって今まで出会ったことがないタイプかも。僕は愛情をしっかりと伝えるというか、恋愛も割と激しく熱い感じが多かったんだけれど、さおりさんはどんな感じなの?」
私「私は人間味がないと言われます。だから恋愛も静かな感じというか、なんだか正反対ですね、私たち」
会社経営者の彼「人間味がないって、そういうところにまた魅力を感じるけれどね」
情熱的な恋愛をする彼と、どちらかというと冷静な私。
それからも彼のメッセージは常に肯定的で、物や事に対して“好き”とか“いいね”という言葉をよく使っていて、あー私もこんな風に気持ちを表現出来たらいいなと思うこともありました。正反対だからこそ感じる魅力とか、相性みたいなものってあるんだなーって。
ところが、しばらくすると……。
会社経営者の彼「あー、こういう返事をもらうと抱きしめたくなっちゃうな。ただの願望だけど(私は仕事お疲れ様です、と送っただけ)」とか、読んでいるこちらが恥ずかしくなってしまうような言葉が増えてきて……ごめんなさい! やっぱりダメでした。
もう、恥ずかしくて直視できないがために、スマホの画面を斜めにしてメッセージを読んでいました。
彼とのメッセージの画面を閉じ、気を取り直してほかのメッセージフォルダを開くと
「さおりさん、素敵です」
「さおりさん、タイプです」
例のテンプレートメッセージの羅列……。
そんなギラギラ系に完全にあてられて、現在、活動休止してしまったというわけです。
今回気付いたことは、私はダイレクトな愛情表現よりも、なにかに隠されたちょっと分かりにくい不器用なくらいのほうが好き。ということ、でした。
気付きは大事だけれど、それを受け入れる心の柔軟性が以前よりもなくなってきているような気がしてなりません。
