コラム BAが見た、女の世界|その動体視力、ワシかタカ並み! 私の下着いつの間に見たの?

ライターの高木沙織です。

海やプール、温泉。ここしばらくは行けていないけれど、どれも大好きです。だけど、“着替え”は嫌い。いや、厳密に言うと、「着替えを“見られる”のが嫌い」です。そもそも、脱衣所や更衣室で他人の着替えをじっくりと、上から下まで舐めるように見る人なんてそう多くないと思うでしょう? それがね、かつての職場では結構頻繁に見られる機会があったんです。

またまたー、ちょっと自意識過剰なんじゃない? もしそう思ったのなら、この話を聞いてください。

今回は、終業後のロッカールームで起こっていた恐ろしいこと・第2位を発表します! これ、本当に嫌だったなあ…。

終業後のロッカールームで起こっていた恐ろしいこと、第2位!

終業後の女子ロッカールーム。

そこは、一日の鬱憤やストレスをアレコレとため込んで、ドロドロとした感情を煮詰めた女性たちの園……。なんて言うと、戦々恐々としてしまうかもしれませんが、なかなかいい表現だなとポンと手を打っている私がいます。

前回記事、「終業後のロッカールームは控えめに言って…地獄! 本当にあった怖い話を発表」では、“パンプス&ストッキング脱ぎ散らかし”が第3位にランクインしましたよね。

ですがこれは、まだ序の口。

では、第2位は……? ジャラララララララー(音程が不安定なもので、みなさんの音で脳内再生してください)。

はい、“着替え中の下着チェック”でした!

言葉の意味そのままです。制服から私服へと着替えるときに、すかさず下着チェックが入るんですよね。始業前は、みんな自分の身支度で手一杯だけれど、終業後はゆとりがありますから。

ええ、こんなふうに…。

動体視力、良すぎやしませんか?

私:「お疲れさまです! うしろ失礼します」

先輩BA:「あ、お疲れさまー! ごめん、荷物どけるね」

当時、私たちが使用していたロッカールームは、他ブランドのBAや免税店の職員などと同室だったので、総勢50~60人くらいが使っていたのではないでしょうか。広い、広いロッカールームです。

が、しかし、ロッカーは各ブランドごとに割り当てられていましたから、おおむねまとまった場所で同じ会社の上司や先輩と着替えをするわけ。

それだけでも緊張しません?

なので、先輩の邪魔にならないようにロッカーの扉は細く開け、ササッと着替えを済ませるようにしていたのですが、ある日。

先輩BA:「ねえ、高木さんのブラどこの? 可愛いんだけど」

私:「え、ああ、こ、これですか…?」

ピキーンと背筋が凍りました。

(ていうか、よく見えましたね。動体視力良すぎやしませんか? ワシかタカですか?)

というのも、先輩をはじめ、誰かがいるロッカールームでババッと制服を脱ぎ、パンイチもしくはブライチ(パンツ一丁・ブラジャー一丁)になるのには抵抗があったんです。だから、制服のブラウスの上から私服のニットやTシャツを着る。その下で、器用にブラウスを脱ぐという技を体得していたのですが……。どこかのタイミングでチラリと見えたのでしょう。

先輩BA:「下着、上下セットってことは、今日はデート?」

(いやー! なんでパンツまで見てるの!?)

私:「たまたまですよー! もうこのまま帰るだけですから……(本当はデートだけど)」

そう答えながら、どこからパンツが見えたんだろうと自分の下半身へと目をやるのでした。

あくる日。

他の先輩BAたちから、「昨日のデートはどうだった?」と冷やかされたのは言うまでもありません。

また別の日にも、どういうわけか下着を見られるんですよね。でもこれって、私に限られたことではなかったようで。

他ブランドのBA:「〇〇(ブランド名)の新人のあの子、黒のガーターベルトしてたわ! すごくない?」

他ブランドのBA:「××さんの下着、ほつれてたわー」

とか、そこかしこで下着にまつわる噂話が飛び交う始末。

今だったら、何この下着マウント…というところでしょうか。

下着って、プライバシーの最たるものと言いますか、守られて然るべきものでしょう? それが、ペラペラと話題に挙げられるのはどうもねえ。気分がよくありません。

まあ、ヘタレの私には、自分のことも他の人のことも、何も言うことはできなかったんですが。

「先輩、ここ使ってください」作戦!

とにかく、着替えや下着を見られるのが嫌! 見られるだけならまだしも、妙な噂までされてはたまりません。

そこで私が取った対策は、名づけて「先輩、ここ使ってください」作戦!

この作戦は、こうやって始動させます。

私:「先輩、ロッカーが混んでいるので、私裏側の空いているところで着替えますね。ここ、ゆったり使ってください」

先輩:「いいの? ありがとう、じゃあ遠慮なく!」

どうですか? 先輩にスペースを譲りながらも、自分の着替えを見られなくても済むようにうまーく逃げるこの作戦。

我ながら、悪くなかったと思います。

移動した私のことを追ってまで下着チェックだなんて、普通に考えたらしないですよね。そうして、それからしばらくのあいだ、私の下着は守られたのでした。

…が、ここで気を抜くのが私です。

下着って、特別なことがない限りは当たり前に上下別なんですよね。何度も身に着けてほつれたり、ゴムが緩んだりしたものだってある。一見捨てどきなのだけれど、いい具合に体に馴染むものだからつい着ちゃうみたいな。

これは、「もう見られることもない」と油断して、そういう下着を身に着けてきたときのことです。

先輩BA:「高木さーん、そっち(裏側のロッカー)にいる? あのさ、来月のシフトなんだけ……ど。あ、ごめん。あとでいいや!」

私:「あ…」

「高木さん、彼氏と別れたっぽい」というよくわからない噂が耳に届いたのは、3日後のことでした。

この女の園では、下着がボロボロだと彼氏がいないことになるようです。それなら、今の私なんてどう言われることでしょう、怖い怖い。

さて、次回は、終業後のロッカールームで起こっていた恐ろしいこと第1位を発表します。

ヒントは…、「それ、やられたら入るタイミングめちゃくちゃ気を使う」です。

下着ネタは噂好き女子たちの格好のネタに…! イラスト by Kato

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プロフィール

ライター/ヨガインストラクター高木沙織

「美」と「健康」には密接な関係があるため、インナービューティー・アウタービューティーの両方からアプローチ。野菜や果物、雑穀に関する資格を複数所有。”スーパーフード”においては難関のスーパーフードエキスパートの資格を持つ。ヨガでは骨盤ヨガや産前・産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスでボディーメイクをサポート。2018~2019年にはヨガの2大イベントである『yoga fest』『YOGA JAPAN』でのクラスも担当。近年はエッセイの執筆にも力を入れている。