コラム 癒しと自然を求めて「おばあちゃんと田舎暮らし」してみたら…?初日から波乱の予感

ライターの高木沙織です。

素朴な疑問っ! 祖父母が暮らす家を、“おばあちゃんち”というのはなぜ? だって、名義は祖父や、ほかの家族の名前になっていたりすることが多いでしょう? それなのに、「おばあちゃんちに行ってくる」って。何で、ナンデ?

と、まあ筆者も、物心がついたころからずっと“おばあちゃんち”派なわけですが。父も母も、自分の実家(筆者にとってのおばあちゃんちのこと)をそう呼んでいたし、これまではごく当たり前のこととして深く考えもしませんでした。

でもね、“おばあちゃんち”は、やっぱり“おばあちゃんち”で正解だった。祖母と一緒に暮らしてみて、改めてそう思ったのです。

今回は、筆者と愛すべき我が祖母(84)の話をさせてください。

フラッとおばあちゃんちにお引っ越し

実は筆者、2020年3月末に9年間暮らした部屋から退去しました。

もともと市内に住んでいたのだけれど、県内のとーってものどかな場所にあるおばあちゃんちへ千葉to千葉の引っ越しです。

サラッと言ったけれど、本当にサラッと引っ越しました。

転居を決めた理由は、家族と一緒に過ごしたかったこと、自然に触れたかったこと、農業に興味があったこと(祖母は農業のプロ)。この3つが大きい……? ん、いや、祖母(ここからは、おばあちゃん)に激しく引き寄せられたことがだいぶ大きいような。これ、本当に。

おばあちゃんって、何とも言えない不思議なパワーを持っていると思いません?

その証拠に、前年の暮れにおばあちゃんちに行ってからというもの、1ヶ月後には引っ越しを考えるようになっていましたから。

おばあちゃんが醸し出す“絶対的な安心感”、それを強く感じたのかもしれません。正直、ちょっと癒されたい気持ちもあったし。

そして、思い立ったが吉日。さっそく、おばあちゃんに相談を持ちかけると…。

聞くことは聞くけれど、決して深掘りしないのがおばあちゃん流

これは、2020年の年明けすぐ。電話での会話です。

筆者:「ねえ、おばあちゃんちに引っ越してもいいかな?」
おばあちゃん:「んー? いいけど。何だ、沙織はお嫁に行かなかったのか?」

(お、いきなりズバッと聞くよねー! ていうか、私が結婚していないこと知ってるよねー?)

けれど、そのあと。

筆者:「そうだね、行かなかったねえ。でもさ、まだ…」

と、言いかけると、かぶせ気味にこう。

おばあちゃん:「で、いつ引っ越してくるんだ?」

孫が嫁に行くか行かないかの話は、もうどうでもいい様子。

後々わかったことなのだけれど、聞くことは聞く。あとは、深掘りしないのがおばあちゃんスタイル。“あえて”の技なのか、“天然”なのか。それは、今でもわかりませんが、逆にスッキリしていて清々しい。

そうそう。

筆者:「あっ、猫も一緒だからね!」
おばあちゃん:「あんだって!?(めちゃくちゃ大きな声で)」

(あ、あんだって?)

ひとみ婆さんかっ! しかも、リアル……。
志村けんさんの往年のギャグ(ネットで調べれば、動画も出てきます)がフラッシュバックして、飲んでいたお茶を1mくらい噴き出したのは、ここだけの話。

そこで、震える声でもう一度。

筆者:「私、猫を飼っているから、一緒に連れて行くね?」
おばあちゃん:「ああ? あんだってー?」

も、もう無理……。腹筋が壊れる。

電話では聞き取りにくいのだろうと大きな声を出そうとするも、お腹に力が入らない。「あんだって?」が聞きたくて、わざとやったわけではありませんよ。

かわいいでしょ、筆者のおばあちゃん。と、その前に、声が小さくてごめんなさい。

そんなこんなで、引っ越し当日。

おばあちゃんちに愛猫と一緒に転がり込んだわけですが、秒でトラブルが発生します。

筆者:「小虎(猫の名前)、着いたよー」

キャリーバッグを開けると、見慣れない家に大興奮の猫様。あろうことか、おばあちゃん目がけて一直線にダッシュしたかと思ったら、目の前でピタッと一時停止。……からの、足元に猫パンチを一発。

筆者:「コラッ!」
おばあちゃん:「何だこれ、タヌキか?」

(え……? 色は似ているけれど……)

筆者:「た、タヌキじゃないよ!小虎だよ」
おばあちゃん:「あんだって !? 」

……、初日から前途多難です。

さらには、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されていた時期ですから。

思い描いていたような暮らしとはかけ離れた毎日に、筆者、まさかのアレを発症……。涙に暮れたワケは、また次回。

しょっぱなから面白ライフになる予感しかありません、次回もこうご期待!

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プロフィール

ライター/ヨガインストラクター高木沙織

「美」と「健康」には密接な関係があるため、インナービューティー・アウタービューティーの両方からアプローチ。野菜や果物、雑穀に関する資格を複数所有。”スーパーフード”においては難関のスーパーフードエキスパートの資格を持つ。ヨガでは骨盤ヨガや産前・産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスでボディーメイクをサポート。2018~2019年にはヨガの2大イベントである『yoga fest』『YOGA JAPAN』でのクラスも担当。近年はエッセイの執筆にも力を入れている。