コラム 栃木県那珂川町で開催中の「光のイベント 2022」がまるで『塔の上のラプンツェル』の世界!

ライターの高木沙織です。

無数のランタンが夜空に浮かび上がる光景。それはもう、この世のものとは思えない幻想的な美しさ。

ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』のワンシーンにすっかりと心を奪われてしまった筆者は、2017年には台湾にひとっ飛び。『千と千尋の神隠し』のモデルといわれたこともある“九份 (きゅうふん)”と並ぶ2大観光スポット“十份 (じゅうふん)”にて、ランタン上げを体験。

そして、同日。十份 から場所を移して、「平渓天燈節(へいけいてんとうせつ)」へ。台湾の冬の夜空を200個ほどの天燈(ランタン)が彩るという、年に一度だけ開催される希少がゆえに激混みのイベントにも足を運んだほど。

ですが、そこでは一生忘れることのない、筆舌に尽くし難い光景を目の当たりにすることができたのでした。それからも、「いつかまた行けたらなあ…」なんて思ってはいるのですが、このご時世なかなか難しくもあり、残念無念。

…って、日本国内でも、ランタン上げを見ることができるイベントが開催されるそうではないですか!

100個のランタンが夜空に浮かび上がる「那珂川 光のイベント2022」

ただいま栃木県北東部に来ています(2022年1月9日現在)。

場所は、那須郡那珂川(なかがわ)町。

那珂川といったら、知る人ぞ知る鮎釣りのメッカ。里山に囲まれた豊かな自然が魅力のこの町は、栃木県のなかでも人口が少ない地域(15,286人/令和4年1月1日現在の人口・住民基本台帳)でもあるそう。なのですが、何でもこの那珂川町でランタン上げがおこなわれるというのです。

それが、「那珂川 光のイベント2022 ~日本一夕日の綺麗な商店街がおとぎの国へ変わる~」。

もう、結論から先に言ってしまいますが…。本当に、本当に、素敵なイベントで。 ここからは、しばしイベントレポートにお付き合いください!

さて、話は戻ります。
このイベントは、町が一丸となり、コロナ禍で沈んだ日本中に希望の光を届けることをコンセプトに、好評だった昨年に続いて今年も開催が決定したもの。

開催期間は、2022年1月9日(日) ~2月6日(日)。
※毎日夕暮れ~20:00まで開催

メイン会場となるのは、馬頭商店街(足銀馬頭支店交差点~薄井精肉店横交差点間500mの区間)。

イベント名のサブタイトルにもある“日本一夕日の綺麗な商店街”というのは、東西に伸びるこの商店街では、夕刻になると西の延長線上に沈みゆく美しい夕日を眺めることができるからだそう。

その夕日を見るために、足を運ぶファンも多いのだとか。
…だって、見てください。

ハッと息を飲むような、鮮やかなオレンジ。

昭和生まれの筆者にとっては、どこか懐かしいノスタルジックさと、圧倒的“ただいま感”のあるレトロな街並みにもホッと一息。映画『ALWAYS 三丁目の夕日』のようだという口コミも多数寄せられていましたが、まさにそれ。

電柱が地中化されていることで、空はもとより空間が広く感じられるのでしょうか。解放感がとても心地良いです。

では、イベント開催エリアの中心部にも足を伸ばしてみましょう。

すると、そこには、200年の歴史を誇る国登録 有形文化財の宿泊施設「飯塚邸」が。

重厚な存在感を放つ様が見事(夜の写真ですが、かなり厳かです)。日本の東エリアで唯一、有形文化財をリノベーションしたという歴史あるこのホテルは、伝統的家屋でありながら、モダンな要素も取り入れられているそう。

このようにして、500mという長くはない区間でありながらも見ごたえのある街並みをそぞろ歩いていると、とっぷりと日が暮れ、歩道の行灯や提灯、和傘等を使用したアートには点々と灯かりがともり始めます。

これには、ここ最近ずっと感じていた閉塞感が薄れていくよう。
洋風のイルミネーションのような煌びやかな灯かりも良いのですが、それとは異なる優しい灯かりが温かい。

と、ここで、あっという間に時刻は17時20分。

イベント初日、オープニングセレモニーの目玉でもあるランタンの打ち上げまであと10分というところ。実は今回、念願の打ち上げにも参加することになっていた筆者は、慌てて受付を済ませ、ランタンを片手にその時を待ちます。

これまでは見る側だったので、抑えきれない胸の高鳴りを何とか必死に隠していたのはここだけの話。

風も穏やかで、きっと真上に、真っすぐに打ち上がるだろうと期待が膨らみます。

と、そこでカウントダウンが始まり…、5・4・3・2……1! 打ち上げスタート!

バイオリンが奏でる『Let It Go』の生演奏に合わせて、100個の色とりどりのランタンが一斉に夜空へ。

ゆっくりと、ふわふわと。

思わず息を飲む、圧巻の光景。
この美しさに、まさか日本でふたたび出会うことができるなんて…。
しかも、真下から見る光景はまた格別。

参加者も、見物の方も、みんなが空を見上げている様子も感慨深いものがありました。その場にいる誰もが、希望の灯かりに導かれているかのよう。

俯いて過ごしがちだった筆者もまた、首が痛くなってもなお空に釘付け。

さらには、ランタンの打ち上げ後。
疫病退散復興祈願の花火大会も開催され、宙に浮かぶランタンの奥から顔をのぞかせる大輪の花火を見ることができたのでした。

こんな贅沢なコラボレーション、初めてです。

おとぎ話の世界もさることながら、まるで素敵な夢の中の出来事のよう。
先の見えない暗澹たる日々の中に、久しぶりに希望を感じることができた瞬間です。

いやあ、やっぱり上を向くと気分も前向きになるものですね。

暗いニュースが続く毎日ですが、写真を見てくださったみなさんの心にポッと灯かりがともりますよう願いを込めて…。

引き続き感染対策には気をつけつつ、明るい方へ顔を向けて過ごしたいものです。

※ 2022年2月5日(土)のクローズイベントでは、この3倍の300個のランタンの打ち上げが予定されていますが、感染症の状況次第で日程の変更もしくは中止になる場合もあるそうです。会場へのアクセス方法や、イベントの詳細は「飯塚邸」のHP(https://iizukatei.ohtawaragt.co.jp/news)でご確認を。 

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プロフィール

ライター/ヨガインストラクター高木沙織

「美」と「健康」には密接な関係があるため、インナービューティー・アウタービューティーの両方からアプローチ。野菜や果物、雑穀に関する資格を複数所有。”スーパーフード”においては難関のスーパーフードエキスパートの資格を持つ。ヨガでは骨盤ヨガや産前・産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスでボディーメイクをサポート。2018~2019年にはヨガの2大イベントである『yoga fest』『YOGA JAPAN』でのクラスも担当。近年はエッセイの執筆にも力を入れている。