コラム ファンによる、アイドルへの行きすぎた行為が生まれてしまう背景

こんにちは、小川満鈴です。コロナ禍でイベントやコンサートが開催しにくいため、少し落ち着いた感はありますが、まだまだ“アイドル戦国時代”と言われています。

現在はSNSなどで自称すれば、特に芸能事務所に所属していなくても、ある意味でアイドルになれてしまうので、その数は10万人とも20万人とも言われています。

アメリカでは弁護士の多さを表現する際、「石を投げれば弁護士に当たる」なんていう比喩を使いますが、日本では「石を投げればアイドルに当たる」と言っても過言ではないのかもしれません。

ファンとタレントさんとの距離感の問題

そんな中、実はアイドルへのストーカー行為というものが数多く起きています。しかし報道されるのはごく一部。イメージ低下を考えて通報さえしないというケースがほとんどなのです。

私はストーカー行為に発展する可能性がある行動のひとつが、いわゆる「出待ち」だと思っています。出待ちというものをご存知ない方もいらっしゃるかと思うので簡単にお話しいたします。

出待ちとは、タレントや有名人がイベントや番組などに出演する際に、ファンが会場や放送局の出入り口付近で待機し、手を振ったり、サインを求めたり、握手を求めたりする行為を指します。

出待ちはある意味でファンとの交流の場と考えるタレントさんも多く、そのレベルなら問題はありません。しかし、どんなことでも一線を越えてしまう人というのは少なからずいるものでして……。ここから先の接近行為になってきますとタレントさんが望んでいない、困ってしまう行為となってくるのです……。

ピュアな人をターゲットにしてしまった結果……

これは語弊もあるかもしれませんが、自分も経験しておりますし、芸能事務所に勤めている友人も言っていることですので、大きく外れてはいないと考えて書きますが、アイドルというのは、もちろん全てではありませんが、普段異性に接する機会の少ないファンが支えている部分もあります。アイドルにハマると時間、お金、体力を注ぐことになるので、恋人を作る暇がないとも考えられます。

好きになるとものすごくピュアな思いで、まだまだこれから伸びていく子達を懸命に応援して自分が育てる!という感覚を持っている人もいます。ちなみにですが、アイドル1人に対し、5人のそういった多いの強いファンがいれば、そのアイドルは食べていくのには困らないという話もあったりします……。

しかし、ピュアだからこそ、その子に人生を捧げるくらいのめり込んでしまうこともあるのです。

のめり込んだあまり、もし一線を越えた接近行為を起こせば、当然、法的にもアウトです。でも、その「トリガー」を用意してしまうのは、実はアイドル側であり、運営側でもあると思っています。

例えば、大手事務所のアイドルグループは「握手会」など、実際にアイドルに触れて話もできるという、以前は地下アイドルと呼ばれる方々がやっていた手法を取り入れて有名になりました。実際に触れる、そして会話ができるというのはファンにとって一大事であり、とてつもなく大きな経験として頭に刻まれるのです。

そして、ファンというレベルを超えてしまう行為もするようになってしまう……可能性があるのです。

運営側は、ファンを離さないために、こういったイベントを行います。こうなってきますと、そもそもそういった行き過ぎた行為を生み出してしまっているのはアイドル側、運営側とも言えるような気がしてきてしまいます。

もちろん違法行為は行った方が悪いのですが、今後そういったアイドルへの被害を少なくするためには、何をやってでも客を集める!という考え方は、やはり危険だと私は考えています。そして、アイドルの子達にも、もっと世の中には色々な仕事があって、色々な生き方があるんだ、ということを知っていただきたいと心から思っております。

いくら好きでも線引きは必要ですね。

プロフィール

小川満鈴

おがわみな……子役から、十代前半にいわゆるジュニアアイドル(チャイドル)を経て現在はコラムニスト・ジャーナリストとして活動している。また、セーラームーンのマニアであり、日本一のセーラームーングッズコレクターでもある。2016年に結婚したが、その相手が自他共に認めるブサメン……。しかし、だからこそ見えてきた幸せ感覚を大事に、婚活に悩む女性・男性の相談も多く受けている。