コラム あなたも「詐欺師症候群」になっているかも!?イケメンのフランス人が教えてくれた回避術【後編】

「褒めて」とアピールしても大丈夫

人間とは不思議なもので。

暗闇から明るい光の下へ出た瞬間は耐えられないが、次第にその明るさに目が慣れてくる。同じく「褒められる」コトに戸惑うのも、最初のうちだけ。「褒めワード」から逃げずに真正面で向き合うと、抵抗感が消えていく。

これまでの自分と何ら変わらない。それなのに、こんな自分でもいいんだと。オールOKの気分。ワイン片手に、気さくなオーナー夫妻や、店内にいた彼の知り合いらも合流。気付けば、私も。積極的に周りにいた人たちを、褒めまくっていたのである。

振り返れば、「褒める」「褒められる」コトで、ポジティブな言葉が脳に刷り込まれ、自分を、そして相手を認められたのだと思う。「何を言っても大丈夫」という心理的安全性が、思いのほか「他人」ではなく、「自分」に働いたようだ。

──「何かが違う」「何もかもうまくいかない」

もし、そんな人生スランプに陥っているのなら。是非とも、私の価値観を揺さぶったあの日の体験をおススメしたい。

それは、「褒めワード連発」からの「出発点の見直し」。

ネガティブではなくポジティブなココロで、物事を始めるのだ。そのためには、「褒める」「褒められる」コトから遠ざからない。褒めワードを受け入れるのは当然。自分からも積極的に使ってみる。なんなら「褒めて」と声に出してみるのもいいかもしれない。

自分の努力が報われても、報われなくても。成功者になっても、ならなくても。自分という人間は何も変わらない。だったら、小さく縮こまらず。それでいて、大きく背伸びもせず。ありのままの自分を受け入れて認める。

自分だけでも「自分」を褒めて、思いっきり甘やかしてもいいんじゃない?

ただ1つ。何事も「やり過ぎ」は禁物だ。

後日談だが。「褒めスキル」熟練の達人であった、かのフランス人。ワインで酔って真っ赤になった赤鬼? のような私に、なんとか絞り出したのが「んん……ピーチのようだ、ショーコさん。可愛くて食べたくなるよ」という褒めワード。

さすがに……。

……んなワケないじゃん。

彼と、そう長く続かなかったのは、言うまでもない。

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プロフィール

ライター/コラムニストアルム詔子

京都府出身のアラフォーライター。バリバリの組織人だった仕事漬けの生活を終わらせて、念願のフリーランスに。スタートは法律・教育・ビジネス関係のライターだが、今は歴史関連、神社仏閣、トラベル、職人探訪など分野を広げて取材、執筆を行っている。

プライベートでは、結婚・離婚・事実婚の「三婚」を経験。現在はパートナーと共に、日本各地を移住する生活を継続中。当サイトでは、「日日是迷走」のほか、事実婚までの道のりを綴った「おひとりさま脱出記」や、「京女の移住体験記」、不思議な話を集めた「5.5センス、信じますか?」を連載予定。