コラム 京女の移住体験記│北海道で本格的な「山菜採り」初体験! そのなかなかな結末【前編】

この5年間で引っ越した地域は4道府県と、現在も点々と更新中。そんな移住生活で起きたオモシロ体験を綴る、アルム詔子の「京女の移住体験記」(前回の記事はこちら)。

今回は、北海道の山で体験した「山菜採り」について。

偶然にも地元の人に誘われて参加することになったのだが…そこには、まさかの意外な結末が待ち受けていたのである。

最初に服装と持ち物でつまずく

「今度のゴールデンウイークに『山菜採り』にさ、誘われたんだよなあ」

北海道に移住して1年目の春。

パートナーの彼が職場から帰って来て早々、私に報告した内容である。

「へえ」とか、「はあ」とか気のない返事をしていた私に、彼はサラリとこう追加した。

「それでさ、2人で行きますって言っておいたよ」

「…」

「だってさ、一緒にどうって訊かれたから…」

「…」

「朝がものすごく早くて、4時半には起きないと…」

じろりと無言で見つめる私と一方的に会話ができるなんて。スゴイ特技だなあと、しみじみ感心しながら、ふと、我に返る。

山菜採り…はて?

正直、山菜採りなど昔話の世界での出来事だと思っていたが、訊けば、道内では意外とポピュラーなのだとか。彼の上司に限っては、職場の方との毎年の恒例行事だというから驚いた。

それにしても、一体、私は何を用意すればいいのだ?

道具も服装も全く分からない。自然とイメージ先行での会話となる。

「服装は『もんぺ』みたいのとかじゃないよね?」と私。

「スポーツの格好でいいんじゃないの」

「それだと、『山菜採り』っぽくないやん」

「『かご』あるから、大丈夫」と彼。

「『かご』? ええっ。ま、まさか、あの背負うやつ?」

「うん。どこに売ってるかな?」

私以上にイメージにどっぷり浸かっている彼を見て、さすがの私も閉口した。こうして前日まで、私たちは何かと議論していたが、上司からの持ち物確認の結果、ウインドブレーカーと長靴、そして軍手が必要というコトで落ち着いた。

この時代に、かごを背負って登場していたら、どうなっていたことか。そこはあえて想像したくない。恐るべし…山菜採りである。

当日。

朝6時前より、軽トラックに揺られた。目的地は上司のお父上がお持ちの山(ご実家の裏山)だという。気付けば畑を抜け、山道を抜け、少し開けた場所で止まった。前方には藪と斜面が見える。獣道にもならぬ、どう見ても傾斜30度くらいの急な斜面だ。

まさか…。

まさか、ここを突き進むワケないよね…と目で訴えたが、悪い予感は当たるモノ。

山菜取りに慣れた一行は何のためらいもなく、進んでいくのであった。

北海道の春の山は、まだまだ寒いです
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