コラム トラウマとなった「バリウム検査」の黒歴史…。見事塗り替えた人間ドックでのある出来事【後編】

アルム詔子の「日日是迷走」。

今回は、人間ドックの検査項目である「バリウム検査」について。

後半は、トラウマとなった恐怖の「バリウム検査」の続きから。

ようやく、バリウムを一口飲んでみると…。

【前編はコチラから】

ドキドキのX線撮影がスタート

バリウムの味は、なんと無味。

それでいて、ドロドロしているから、気持ち悪いのなんのって。こんな人工的な謎の液体を飲み干せといわれても…。涙目で見返したが、当然、指示は撤回されなかった(そりゃ、そうだろう)。

結局我慢して2口続けて「えいやっ」と飲むのだが、そのまま「おえっ」、そして「う…うっぷ」。これが1セットとなって、見事に繰り返された。まるで拷問だ。そんなゆるゆるとしか進まない亀のような私の飲みっぷりに、とうとう、マッチョ検査技師がしびれを切らした。

「大体、飲めたんなら、もういいですから!」

私は冷や汗をかきながら、無言で頷いた。

すると、今度はガラスの小部屋からマイクで指示が続く。

「はい、じゃあ、まず台が倒れるので、手すりをつかんでください」

「時計とは逆の左回りで体を回転させて…」

「右斜め45度の方を向いて…」

もう、左回りやら、右斜め45度やら、体が理解できずに大混乱だ。

言い訳ではないが、ただでさえ無理してバリウムを飲んだ直後である、吐き気を抑えながら、というか、こっちはげっぷを出さないよう死守している身。それなのに検査台がやたらと動くから、まさかの軽めの車酔い状態となってしまったのである。

この場所で…いや、何が何でも吐くことだけは絶対に回避したい…。

私は、体中の全神経を「ゲロ防止」に集中させた。そんな限界ギリギリのところで、マッチョ検査技師からの「頭の体操」のような指示が出る。それも少しキツめの感じ。もう、完全に地獄である。

気分が悪いのだから、シャキシャキとラジオ体操のように動けないのも当然のコト。それでも、そんな私のゲロ事情を知らないマッチョ検査技師は、我慢の限界に達しつつあるのか、さらにヒートアップした。

「あっ、そうじゃなくて…ですね」から始まり…

「だから、左ですって。左! 左です。逆です、今のとは反対の…」となって…

「もっと右に、いや…もう…だから…」と言葉が尽きたようだ。

そして、とうとう、ガラスの小部屋から出ての直接指導である。私は注意を受ける小学生のようにしゅんとしながら、右斜め45度に向かされたのであった。

それを境に、残念ながらその後の記憶はあまりない。とにかく「辛い」そして「苦しい」そして「ゲロは絶対ダメ」くらいの強い気持ちしか覚えていないのである。

こうして、私の初「バリウム検査」は、やっと終了したのである。

コレがぐるぐると動くのです…
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