コラム 京女の移住体験記│移住者が語る「北海道の冬の怖さ」3位!車がツルッとスピン?【前編】

この5年間で住んだ地域は4道府県と、現在も更新中。そんな移住生活のオモシロ体験を綴った、アルム詔子の「京女の移住体験記」(前回は「京女の移住体験記│上からボトッ…!? 北海道での「続・虫との仁義なき戦い」最強の刺客現る!」)。

今回は「北海道の冬の怖さ」をテーマに選んだ。

これまで、京都の底冷え、富山の雪道など、様々な地域で「冬」を経験してきた。しかし、正直、北海道に一度住めばどんな場所でも耐えられるとの思いがある。というのも、北海道は「寒さ」だけではない。様々な理由で、北の大地は命の危険を伴うほどに厳しいところなのである。

そんな予想以上にヤバイ「北海道の冬の怖さ」を、またしても私の独断と偏見で、ランキング形式にした。移住者だからこそ、身に染みてわかる本当の恐怖。

それでは、早速、第3位を紹介していこう。

どうして、毎回、こんなにも通行止め?

「あかん、もうこんな時間やん!」

私の絶望的な声が響く。私たちは、家路を急ぐため慌てて車に乗り込んだ。

北海道に移住した翌年の1月のとある休日。

その日、私たちは朝からJR旭川駅前にある大型ショッピングモールへ買い物に来ていた。ただ、思いの外、滞在時間が長引いてしまった。つい、バーゲンセールに夢中になってしまったのだ。モールの駐車場に戻った時点で、時計は既に19時を指していた。

本州、例えば、以前私が住んでいた関西での「19時」は、全く遅い時間帯ではない。むしろ早い方である。何をそんなに慌てているのかと、不思議に思われるだろうか。ただ、北海道、それも冬真っ只中の1月。この時期の豪雪地帯である旭川周辺では、気温がダダ下がり、深夜のような静けさを醸し出すのである。

さて、簡単に説明しておくと、私たちが北海道の道東エリアにあるT町へと移住したのは約5年前。その移住先のT町は「紋別市」からは約30キロ内陸寄りにあり、北海道で2番目に人口が多い「旭川市」からは約100キロ、車で片道2時間ほどの距離にある町である。

毎週の買い出しは紋別市のスーパーで済ませるのだが、月に1回は、美容院や医療機関、大型書店などへ寄るため、この日のように旭川市へと足を伸ばす。

ちなみに、JR旭川駅から自宅までは約2時間だが、これは「旭川・紋別自動車道」の高速道路無料区間を通ることが前提での話。旭川駅から高速道路の入口である「比布(ぴっぷ)」まで約30分。「比布」から「浮島(うきしま)」まで高速道路を利用して約30分。そして、高速道路出口の「浮島」からT町の我が自宅まで約1時間となる。

この時期の最大の難関は、なんといっても「浮島」からの下道1時間の山道だろう。その中でも「浮島峠」はかなり気温が低い場所で、ドライバー泣かせの場所である。細い山道に加えて対向車にも気を遣い、かなりの集中力が必要となるのだ。

そのため、せめて旭川駅から「浮島」までは、高速道路を利用したいところなのだが、いかんせん、これがうまくいかない。じつは、この「旭川・紋別自動車道」という高速道路、すぐに「通行止め」となってしまうのである。その理由は様々で、交通事故に大雪、凍結、強風、道路工事など、季節を問わず、簡単に制限されてしまうのだ。

その日も、私たちは慌てて車に乗り込んだのだが、冷凍庫のような車内にぶるぶると震え、すぐに発進できずにいた。車の中にいても、気温がぐんぐんと下がってきているのが分かる。大抵、こんな日はイヤな予感がする。そして、その予感は、基本的に当たるものだ。

「高速道路使えるかな…」と私。

「いやあ、無理かもな」と、車内のヒーターで温まるパートナーの彼が答えた。

カーナビにの目的地に、移住先のT町の「自宅」を選択すると、見慣れないルートが画面上に表示された。直線の高速道路とは違う。ぐにゃぐにゃと入り組んだ山道の道路を見て、「あああ。やっぱり」と私は大きくため息をついた。

「下道(したみち)か?」と彼。

「うん。せやなー」と私。

カーナビが推奨したのは、高速道路を利用せずに帰るルートだった。

ホントに、北海道の冬は道路が危険なんです!
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