コラム 京女の移住体験記│移住者が語る「北海道の冬の怖さ」2位!お願い、凍らないで…【後編】

アルム詔子の「京女の移住体験記」

今回も、移住者が肌で感じた「北海道の冬の怖さ」をランキング形式でご紹介。果たして、第2位の内容とは?

後編は、家電量販店での店員さんの衝撃の言葉から…。

【前編はコチラから】

絶対に凍ってはマズいモノって?

地元の家電量販店の店員さんの話はこうだ。

真冬の北海道で一切暖房器具を使わなければ、当然、室内はマイナス温度の世界となる。つまり、全てのモノが凍るというのだ。それも、ただ凍るだけならまだマシだろう。なんといっても、凍ったからにはいつかは解ける。このあとが最大のピンチというワケだ。

「だって、水道管が破裂するでしょー」と一言。

確かに暖かくなれば、凍ったモノは解け始める。

なかでも一番マズいのは、水道管だ。

彼も職場の人から、「くれぐれも水道管の破裂だけはさせないように」と注意されていた。なにしろ、後始末が大変だ。水道管が破裂すると室内はびしょびしょ。水道管の復旧作業に手間取れば、その間、水が一切使用できなくなる。考えただけで、阿鼻叫喚必至の最悪の状況だ。

「だからさー、モノが凍らない最低温度にして、石油ファンヒーターをつけっ放しにして帰省するんですよ。低めの温度設定にしておけば、高くなると自動で切れて温度を保ってくれますし。もし地震でファンヒーターが倒れても、自動消火機能があるんでね、火事の心配はないし…。ホントに、いや、これホントの話で。みんなそうしてますよー」

んなあほな。

最初の感想は、コレに尽きる。んなあほな。

だって、本州への帰省となれば、さすがに3泊4日ほどになるだろう。その間、誰もいない状況で石油ファンヒーターをつけっ放しとは。いくらなんでも、そんな危ない話があるのだろうか。

しかし、その9か月後。

年末を迎えるにあたって、私たちは、苦渋の決断を迫られることになったのである。

「どうしようもないよな…」と彼。

「うん。だって、スーパーの買い出しとか、旭川にもつけっ放しで行ったやん。あの店員さんの話って…盛ってると思ってたけど、ほんまやったんやな」と私。

「まあ、実際に住んでみないと分からんもんだな」

「せやなー。まさか抵抗がなくなるなんてホントに思わなかったわ」

私たちは額を突き合わせ、温度設定について最終確認をした。

「いつも寝るときは、15℃くらいだよな?」

「うん。で、外出するときは12℃くらい」

「今回は家空けるしな…9℃くらいにするか」

「じゃあ、それで」と私は二つ返事をした。

カーテンをくくって遠ざけ、ファンヒーターの周囲には一切何も置かないようにした。涙ながらに「頼むで」と言い残し、私たちは違う意味のドキドキを感じながら、本州へと帰省をするハメになったのである。

コレが実際に北海道で使っていた石油ファンヒーターです!使用時はカーテンを離して使います。(既に手放しました…筆者撮影)
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