コラム 京女の移住体験記│小さな町で繰り広げられる町議会選挙運動がまさかの事態に?【前編】

この5年間で引っ越した地域は4道府県と、現在も点々と更新中。そんな移住生活で起きたオモシロ体験を綴る、アルム詔子の「京女の移住体験記」。

今回は、移住先で体験した「選挙」についての話である。

ところ変われば…とは、まさにこのコト。

生まれ育った「京都」の選挙活動に慣れ親しんでいた私は、何度も驚くことになる。

地方ならではの選挙の実態とは…? 早速紹介していこう。

4年ぶりの選挙がやってきた!

──とうとう今年は選挙の年だ!

──選挙が始まるんだ!

で?

普通なら、そう思うだろう。選挙に自分が立候補するならともかく、そうでなければ残念ながら日本という国では、そこまで選挙は盛り上がらない。

それは、昨今の低迷する投票率が、日本人の政治への関心のなさをそのまま物語っている。いや、正確には、関心がないというよりは、「諦め」といった方がいいのか。誰だって、今の私たちの生活を変えたい、日本を変えたいとの思いはあるはずだ。

ただ、どうすればいいのか分からない。「だって」「でも」「どうせ」…と、否定と言い訳の言葉ばかりが口をついて出てしまう。自分の一票で何が変わるのかと、そう思ってしまうのだ。

京都に住んでいた頃は、まさしく、そんな思いだった。

そもそも候補者のこともよく知らないし、党員でもない限り政党を盛り上げようなどとも思わない。だから余計に、自分の投票と選挙結果が結びついている実感が湧かず、民主主義自体が幻なのではと感じていたのである。

しかし、北海道に移住し、そこで経験した「選挙」で、これまでの意識がガラリと変わった。

移住先は、北海道の道東、オホーツク海に面する紋別市より30㎞ほど内陸寄りにあるT町である。T町は人口約2500人弱の小さな町だ(2020年現在)。もともと住民と政治の距離が近く、4年ごとに行われる選挙は、私の想像を遥かに超えるものだった。

京都で感じた疎外感など一切なく、逆に選挙への「圧」が強すぎて戸惑った。

確かに迷惑を被ったこともあったが、その経験さえも新鮮だったのである。

私の1票って…。
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