恋愛事情専門家・恋愛コラムニスト神崎桃子の「男の言い分vs女の言い分」……。
子供の頃、女子が好きになる男子というと、「“かけっこ”が速かった」とか「ユーモアがあっていつも笑わせてくれた」なんてことだったかもしれない。
しかし、大人になるにつれ異性を好きになるポイントは変化を遂げる。
「若い頃と異性を見る目はどうかわるのか」。今回はそこを検証しよう。
その1.若い頃と違うのは「生活力のある男を好きになる」
・「どんなに見た目が良くても、収入のない人はダメです。仕事熱心でタフじゃないと。
『お金がなくてもなんとかなる、愛さえあれば……』なんて若いときならいいけど、年齢を重ねたら恋愛関係や夫婦関係はお金がないと絶対揉めますって(笑)。婚活女性の多くは相手の収入をしっかりチェックしていますしね」(40代女性/ブライダル関係)
・「どんな職業でも構わないんですけど、仕事へのバイタリティや感心させられるようなところがあることです。この時代、生き残っていけないですから。『今のままでいいや』なんて向上心や行動力のない男性は魅力なし」(40代女性/医療)
――愛があってもお金がなくては食べていけない。
女性は年齢とともに男性の見る目が変わるのは、夢ではなく現実を見るようになるから(笑)。
そのときに自分に必要なものを持っている相手を好きになる。
将来を考える女性はなおさら、結婚するのに必要な条件を満たしている男性を意識する。
例えばこの令和にあたって女性が望む結婚相手の条件は「3生」と言われている。
この3つの生は「生存力・生活力・生産力」のこと。
どんな状況であっても生きていける力を望んでいるってことね。
精神的にも肉体的にも打たれ強い男性。
どんなことが起こるかまるでわからない時代。終身雇用や職の安定は崩壊された……。
会社や雇用に頼るのでなく、これからは自力でお金を見出してほしいということなのか、
自分の力で生き残ってほしいという願いなのか。
いずれにせよ女はタフな男を求めている。
レイモンド・チャンドラーの小説「プレイバック」に登場する探偵フィリップ・マーロウのセリフはあまりにも有名。
「男はタフでなければ生きていけない……」
その2.若い頃と違うのは「自分を褒めてくれる男性がよくなる」
・「男並みに仕事をしてキャリアを積んでくれば、男を見る目も変わります。男の器というものがわかってくる。もう上から目線のアドバイスとか自慢話とかは聞きたくない。逆に私の話をただニコニコしながら聞いてくれる、優しく見守っててくれる……そういう男性がいいです」(40代女性/広告)
・「若いときはリードしてくれる男性や俺様的な人をカリスマだと勘違いしていて惹かれてましたが、そういう人はもう面倒くさい。こっちがヨイショしないといけないから。今は私のほうが褒められたいですね(笑)。『キミはよくやってくれてる』『僕はちゃんと見ている』って……。癒やしてくれるような穏やかな男性がいい」(30代女性/食品)
――人に左右されないブレない自分を持っているような男性を男らしいなんて勘違いしていた時期もあったでしょう。
でも男性の武勇伝や自慢話を聞いて「さすがです」と言えたのは若いときだからこそ。
本当に器が大きい人は「俺ってすごいだろ」オーラは出てないし、「俺のおかげだろ」なんてアピールもしない。
女も社会に揉まれて生きてくれば、自分の意見を押し付けたりしない、むしろ女の脆さをわかってくれる男のほうが魅力的!
「キミは誰より頑張っている」「こんなことキミにしかできないよ」……と、そこまでしてきた影の努力や積み重ねてきた頑張りを認めてくれるような言葉にホロッときちゃうんじゃない。
真面目で努力家の女性や勤勉な女性っていうのは
「自分の存在価値を認めてくれる男」には弱いもの。
そうそう、はじめは恋愛対象の相手だなんて全く思ってなかったのに、「自分の話を真剣に聞いてもらってるうちに次第に好きになってた……」なんていうのもよくあるケースじゃない?