「自分がいいと思った人は心の奥底で付き合えない」……と思っている原因は?
これまで、いろんな恋愛をしてきたけれど、私の中でもっともツライ思いをした恋愛……に原因がありました。その概要はというと、私と付き合っている2年ちょっとの間に彼はほかの女性と結婚してしまい、自動的に私の知らないところで不倫状態になり、そのあと彼の奥さんからの連絡ですべてが明らかになるという元彼のお話。彼はそれでも「あれは政略結婚だから」と、奥さんに愛情がないことを言い続け、もうそのあとはぐちゃぐちゃです。
この奥さんは某大企業の社長のご令嬢で、彼の親は中小企業の社長でそれなりのお金持ち。そういうバックグラウンドがあった上で、わーわーとわめいた私に彼が最終的に言ったことが「アミの家柄や育ちだと、うちとの結婚は無理だと思ったんだよね」ということでした。でも、そのあとに「でも、アミのことが好きだから関係を続けたいと思った」という、今から思い返すとダメ男の典型例です。今ならそんな男に対してバシッと言ってやることくらいはできそうなものですが、当時はまだ20代前半。自分自身の足で立っているわけでもなく、家族の影響を強く受けながら生きている状態。そんなときに、その家族を全否定されるのはかなりツライものであり、なかなかの傷跡を残していたようでした。
とはいえ、もう10年以上も前の話。それが今でもあと引いてるのだろうか?ちゃんと考え直してみたのですが、やはり無意識に存在していることは間違いありません。「家柄の良さ」を気にする男性が苦手だったり、「どこどこの御曹司」も敬遠してしまうところも。できれば、そこまで家柄良くない人がいいなぁとも思っていました。生まれや育ちにバッテンをつけられるのは、自分のこれまでの人生と、これからの人生を全否定されているような気がしたし、すごく絶望的でした。だから、そういう人と出会っても「自分は選ばれないだろう」と即座に思っていたし、そうやってまたバッテンをつけられることへの恐怖から身を守っていたのだと思います。
思い切って本人と話してみることに
そして、今は離婚している元彼さん。そんな昔のことをしっかり話し合ったわけでもなく、そんなことなかったように未だにのらりくらり連絡をとっているという事実が……。これもいい機会なのかもしれない、と思って過去の自分にケリをつけることにしたのでした。
「あのさぁ、昔のこと掘り返して悪いんだけどさ。どうしてあのとき、私を結婚相手に選ばなかったの?」
それは、改めて当時の心境を彼に確かめてみること。なんて言われるか、本音を言ってくれるのだろうか……とかいろいろ思いは巡っていたのですが、そのときはそうすることが自分のためにいい気がしたのです。本当は会って話したかったのですが、時間が合わず、このときは電話で話すことに。「いきなりどうした?」と、彼も戸惑ってはいましたが、「真面目な話だから」と、もうあとには引けない状態にして、いろいろとそのときの心境を聞き出したのでした。彼からは一体どんな答えがかえってきたのか?は〜その2〜に続きます。