コラム 大麻と麻薬は違うの?大麻について、弁護士が解説します~その2~

大麻や麻薬に関して話しているこの3人のうち、間違っているのは誰でしょうか。

Aさん「大麻って、世界で一番メジャーな麻薬なんだよな」

Bさん「いや、大麻って麻薬じゃないだろ」

Cさん「麻薬の麻って、大麻の麻って書くし、大麻も麻薬だよ」

Bさんが間違っていないことは、~その1~でお話しました。Bさんは、法律上の規制の視点で発言をしていたのでした。~その1~はコチラ

では、大麻を麻薬と言っているAさんが間違っているのでしょうか。

世界で一番メジャーな麻薬とは

Aさんは、「大麻は、世界で一番メジャーな麻薬だ」と言っています。

Aさんの発言の意味を考えるときには、発言中の「世界で一番」というワードが鍵になります。

世界での有害薬物規制の重要なものとして、1961年に採択された「1961年の麻薬に関する単一条約」が挙げられます。

これは、各国が個別に締結していた協定等を初めて1本にまとめ、麻薬(あへん、コカ、大麻等)を規制した国際条約です。

当時は、あへん、コカ、大麻といった植物由来の薬物が主流だったので、条約中の「麻薬」(narcotic drugs)も、これらを指しています。

続いて、LSD、MDMA、覚醒剤等を規制する条約や、原料の規制等を規定する条約が採択されました。日本は3つとも批准しています。

これらの国際条約の実施活動を行う機関としては、国連組織内に、「麻薬委員会」や「国際麻薬統制委員会」などがあり、機関名の「麻薬」は、大麻を含む薬物を広く意味します。

このように、世界規模で使用する場合の「麻薬」という言葉は、日本の法律上の区分よりも意味が広く、大麻を含みます。

Aさんは、Bさんと違って、世界の統計の話をしているので、大麻は麻薬であるという表現も間違っていないことになります。

そして、国連薬物犯罪事務所の世界薬物報告書には、「毎年、大麻を使用している人の数は、世界の成人口の約4%に相当し、これはその他の薬物すべての合計より多い」とあります。

これは、世界で一番多く使用されている有害薬物が、(有害薬物としての)大麻であるということです。

これらのことからすると、Aさんの「大麻は、世界で一番メジャーな麻薬だ」との発言は、間違いではないことになります。

AさんとBさんでは、言っている「麻薬」の意味が違っていたのでした。

ちなみに大麻の栽培は禁止されています。
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