コラム インターネットで誹謗中傷を受けた場合どうすれば……。対処について弁護士が解説します~その1~

インターネット上の誹謗中傷については、拡散しやすいことや匿名での投稿のため対策がしにくいといった点もあり、悲しい事件も起きてしまうなど、年々大きな社会現象となっています。

インターネット上の誹謗中傷に関連しては、令和3年4月21日、いわゆる「プロバイダ責任制限法」の改正案が可決され成立しました。来年の施行が予定されています。

プロバイダ責任制限法は、インターネット上で誹謗中傷の書き込みをした人を探す手続き(発信者情報開示請求)等に適用されるもので、この改正により、インターネットで誹謗中傷を受けた被害者が訴えを起こしやすくなり、手続にかかる時間も短くなることが期待されています。

今回は、インターネット上の誹謗中傷に対する対処について考えてみたいと思います。

本当のことを書いても違法になる可能性がある

辞書などによると、概ね、誹謗とは悪口、中傷とは根拠のない嘘、といった意味を指すとされています。

しかし、本当のことならば、ネットに書き込んでも問題がないというわけではありません。

例えば、名誉棄損は本当のことを書きこんでも該当することがあります。

インターネット上の書き込みが違法となる主な場合としては、以下のようなものがあります。

「〇〇は、痴漢で逮捕されたことがある」「××は△△と不倫をしている」など、何か事実を挙げて、人の社会的評価が下がるようなことを書き込む場合です。
この場合、それが嘘であろうと真実であろうと、名誉棄損にあたる可能性があります。

これに対して、「ゴミカス」「人として最低」など、事実を挙げずに人の評価を下げるようなことを書きこむと侮辱にあたる可能性があります。
侮辱に対する刑事罰(侮辱罪)については、刑事施設に入るとしても30日未満、罰としての金銭支払い額も1万円未満と軽いことが問題視されています。
このような意見を受け、令和2年6月2日、法務大臣から「インターネット上の誹謗中傷等に対する法務省プロジェクトチーム」を設置するとの発表がありました。

そのほか、住所や実名などを書きこんだ場合にはプライバシー権の侵害、「殺すぞ」など害悪を加える旨を書き込んだ場合には脅迫、法人について嘘や脅しを書き込んだ場合には業務妨害、といった違法な行為にあたる可能性があるものがあります。

第三者からの誹謗中傷に苦しむ人は多い。
1 2